Microsoft広告の配信準備でGoogle広告からインポートをする際のポイントと注意点
2022.12.26
2023.01.05
株式会社オーリーズ
目次
はじめに
Microsoft広告には、Google広告からのインポートという便利な機能があり、手軽に配信準備を行うことができますが、一部見落としやすいデフォルトの設定があり、意図しないタイミングで広告が配信開始されてしまう可能性があります。
意図しないタイミングで広告配信がされてしまうことがないよう、Google広告からインポートを行う際に注意すべきことをまとめます。
この記事の内容は2022年10月時点の内容です。 機能のアップデートなどにより、閲覧した時期によっては記載している内容と異なる可能性がございますのでご注意ください。 |
Microsoft広告とは
Microsoft広告とは、Microsoftの提供する広告サービスで、2022年5月に日本国内での展開が発表され、話題になりました。
主な配信面には、「Bingの検索結果」「Microsoft Edgeのスタートページ・タブページ」「MSN」などがあります。日本国内のPC向けOSにおいて、Microsoftが提供するWindowsは高いシェアを占めており、Windowsで初期設定になっているMicrosoft Edgeを利用している方は少なくありません。特に、企業内で貸与されているPCでは初期設定のまま利用されることも多いため、Microsoft広告はBtoB商材との相性がよいと考えられます。
なお、広告運用者にとっての大きなメリットの1つとして、Google広告からMicrosoft広告にキャンペーンデータをインポートできることが挙げられます。通常、新しい媒体に広告を出稿するにあたり、広告アカウント開設の他、広告効果を計測するためのタグ設置、キャンペーンの設計、入稿など、配信前に準備すべきことが多く発生します。
しかし、Microsoft広告の場合は、前述の通りGoogle広告の設定をそのまま利用できるため、配信開始までの期間短縮や、工数削減につなげることができます。
Microsoft広告からGoogle広告へのインポート機能
機能の説明
Microsoft広告では、Googleのキャンペーン構造(設定、広告グループ、検索キーワード、広告など)をインポートすることができます。インポート後は入札戦略やパラメータ設定など一部必要な変更を行えばすぐに配信開始することができます。
Googleからのキャンペーンのインポートの方法
- インポートのタブから「Google広告からインポートを選択」
- Googleにサインインし、アカウントを選択
- ショッピング広告を実施する場合は、Google Merchant Centerにログイン (ショッピング広告を実施しない場合はスキップ)
- インポートの設定を行う。
インポートの際に注意する点
Microsoft広告からインポートの際に注意すべき仕様は下記2点です。この仕様によって具体的にどういうことが生じるのか実例をもとに説明します。
1. デフォルトでは、配信ステータスもインポート対象となる。
2.インポートのスケジュールがデフォルトでは「自動」になっている。
1.デフォルトでは、配信ステータスもインポート対象となる。
- 注意点
キャンペーンの設定をインポートする際、Google広告で「配信中」のステータスになっているキャンペーンについては、その配信ステータスもインポート対象となります。そのため、特に設定を変更することなくただインポートを行うと、インポートが完了次第、Googleで配信ステータスがオンになっている広告の配信が開始されてしまうため、注意が必要です。
- 対策
インポートの詳細設定で「新しくインポートされたキャンペーンを一時停止する」設定を行う。
インポートするアカウント、キャンペーンを選択した後、そのままの流れで「インポートを開始」を押してしまいそうになりますが、「詳細なインポート」のところから「新しくインポートされたキャンペーンを一時停止する」にチェックをつけるようにしましょう。
これをすることで、初回のインポート時は全てステータスが一時停止の状態でインポートされます。
- 1の対策をしていない場合
- 1の対策をした場合
2.インポートのスケジュールがデフォルトでは「自動」になっている。
- 注意点
1の対策だけでは予期せず配信されてしまうことを防ぐには不十分です。
インポートのスケジュールがデフォルトでは「自動」になっており、これはMicrosoft広告がGoogleからのインポートを繰り返し行うよう自動的にスケジュールが設定される仕様です。
1の対策で「新しくインポートされたキャンペーンを一時停止する」設定にしていたとしても、これはキャンペーンが初めてインポートされた時(作成時)のみ適用されるものなので、2回目以降のインポート(更新)が行われた際は、Microsoft広告上で一時停止にしていたキャンペーンのステータスがGoogle広告と同じ状態に更新されてしまいます。
- 対策
インポートのスケジュールを「1回」に設定する。(※赤枠のところがデフォルトでは「自動」になっています。)
インポートは基本的には初回のみで、入札戦略や日予算、パラメータなどはそこからGoogle広告とは異なる設定に変更することが多いかと思います。どうしても全ての設定をGoogleと全く同じにしたいということでなければ、意図しないタイミングで配信が開始されてしまわないように、初めて配信を始める時のスケジュール設定は「今」、もしくは「1回」にしておくのが無難でしょう。
- 1の対策と2の対策をした場合
定期的にインポートを行いたい場合は、インポートの詳細設定を活用しましょう。
インポートの詳細設定では、下記のようにGoogle広告からインポートする項目を選択できます。
インポート後に必ず再確認を行う
上記2点の注意点への対策を行っていれば意図せず配信がされてしまうことはないですが、インポート後は正しくインポートが成功しているか確認するのと合わせて、次に意図していないインポートがスケジュールされていないかの確認もしておくと安全だと思います。
「1回」でインポートスケジュールを作成すると状態のステータスが一時停止状態となりますが、インポートスケジュールが「自動」となっていて、ここが有効状態になっていると更新のためのインポートが行われるので、ここも確認しておきましょう。
Microsoft広告の配信準備まとめ
Microsoftの検索エンジンとしてBingのシェアは拡大しており、業種によっては活用価値の高い媒体だと思いますが、Microsoft広告は日本での提供が始まったばかりで、今回のような注意点の他にも翻訳が不自然であったり、ヘルプの記載が実態と異なっていることも多々あります。Microsoft広告を利用する際に曖昧な点はヘルプに問い合わせてリスクを減らしながら運用していきましょう。
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