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エンタープライズシフトに伴うABMへの挑戦

時計2023.10.25

更新2023.10.25

編集者 Micoworks株式会社

Micoworks エンタープライズシフトに伴うABMへの挑戦

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Micoworks株式会社

  Micoworks株式会社

Micoworks株式会社は、SNSマーケティング支援を行う企業です。現在はLINEを活用した、コミュニケーションプラットフォーム「MicoCloud(ミコクラウド)」を開発、提供しています。最…

マーケットの変動やテクノロジーの急速な進化に伴い、現在、社会が大きく変容しています。常に移り変わる消費者の行動をどのように解像度高く捉え、近づいていくのか。絶対的な答えがない中で、数多くのBtoB企業は手探りでマーケティング施策を行っています。今回の連載では、SNSマーケティングを支援するMicoworks株式会社が自社のBtoBマーケティングの実践の取り組みをご紹介。「実践から紐解く、BtoBマーケティングの最適解」と題した連載シリーズでお届けします。

Micoworks株式会社とは

Micoworks株式会社は、SNSマーケティング支援を行う企業です。現在はLINEを活用したコミュニケーションプラットフォーム「MicoCloud(ミコクラウド)」を開発、提供しています。最適なSNSコミュニケーションによって、ブランド価値を最大化し、あらゆるビジネスの可能性を広げるツールです。

ABMへの挑戦にあった背景

従来、Micoworksのインサイドセールス(以下、IS)は、SDR活動をメインに実施してきました。SDRとは、「Sales Development Representative」の略で、展示会やウェブの問い合わせなどで獲得したリードをフィールドセールスへ引き継ぐ手法です。私たちは、ウェビナーや展示会で接点を持ったリードへフォローを行い、商談を設定するという流れを軸に活動を続けてきましたが、私たちが提供している「MicoCloud(ミコクラウド)」では多くのエンドユーザーを抱えた大手BtoCの企業に対してより価値貢献ができると考え、2023年以降、エンタープライズ企業へとフォーカスしたセールス・マーケティング活動に注力することになりました。

その際、「大手企業かつ特定業界」により注力していきたいという営業方針にシフトし、従来行ってきたSDRを中心とした活動において、次のような課題が浮上します。

  • ハウスリストにエンタープライズ企業が少ない。
  • リードが担当者ではないため、キーマンとなる人にアプローチができない。
  • 成約に向けたアプローチ手法について、社内の部署間で連携がうまく取れていない。
  • 架電とメールのアプローチだけでは、接点をつくることに伸び悩みがある。

今までの体制とマーケティング手法を見直し、別角度で攻めることで活路を見出さなくてはならないと考え、実験的に2023年7月からPODs体制での取り組みを実践してみたところ、想定以上のペースで商談の創出し、手応えを得ることができました。そこからさらにこの取り組みにおける勢いを強めようと、2023年10月から、特定の業界・企業に対象を絞って個別アプローチするABM(アカウント・ベースド・マーケティング)をベースとしたインサイドセールス活動へ注力することになったのです。

※詳しくは「『PODs』体制によるエンタープライズにフォーカスしたマーケティングを」をご参照ください。

ABM戦略を加速させる「LinkedIn Sales Navigater」の活用

10月からPODs体制を強化していく方針を打ち立て、既存の手法である架電とメールに加え、LinkedInを活用したアプローチをスタートさせました。今回、ABM戦略を実施するにあたり、LinkedInの「Sales Navigater」を活用することにしたのですが、その理由は、「Sales Navigater」には次のような機能が備わっており、自社に最も適切なリードを特定、アプローチすることが可能となり、新規顧客の開拓に非常に有用だと考えたためです。

LinkedInとは自分の経歴、学歴、資格などを載せることができたり、仕事のスカウトを送信したり、社内の人や同じ業界の人、同窓生などとつながることができたりする、世界で一番規模の大きなビジネス特化型のSNSです。LinkedInの機能の一つである「Sales Navigater」では、営業担当者向けに設計された高精度な検索エンジン機能を利用できます。

より細かな設定でもっとも適切なリードを特定する検索機能、潜在的な見込み客のプロフィール抽出とコンタクトが取れる機能のほか、営業活動の成果を長期的に分析・評価するためにCRMと連携させることもできるなど、新規営業におけるリード獲得に特化したツールになると考えました。

Micoworks株式会社 ビジネスマーケティング部 飯伏 航亮
Micoworks株式会社 ビジネスマーケティング部 飯伏 航亮氏

ABM戦略における具体的なアプローチとは

Micoworksにおける、Sales Navigaterを活用したABM戦略アプローチ手順は次の通りです。

1. アプローチしたい企業のリストアップ

企業のセグメント別に、ISの担当者をアサイン。次に、FORCASのような顧客戦略プラットフォームのターゲットリスト作成ツールを使用して、アプローチしたい企業をリストアップします。

2. リストアップした企業に勤めているLinkedIn登録者に、つながりリクエストを申請する

いきなりアプローチを行うのではなく、顔の見える相手のほうが信頼していただける可能性が高いため、まずはつながりを作るようにしています。

3. Sales Navigaterを活用してキーマンの調査をする

LinkedInの「Sales Navigater」では、業界、会社規模、部署名、現在の役職と年数など、高度な検索フィルターでリストアップした企業に所属しているキーマンの調査ができます。

4. LinkedInの「InMail」機能からアプローチをする

LinkedInの「InMail」機能でその方に宛てたメッセージをお送りします。その際、メッセージを作成するときに意識しているのが「Why you? Why now?(なぜ今、あなたに)が明確に伝わること。その人の企業、所属部署から想定される課題に合わせた内容を一人ひとりにカスタマイズして、お送りしています。

ABMで得た2つの成果

ABMを開始してから、まだあまり日が経っていませんが、現在において実感している効果や手応えは次の2点です。

  • アプローチ方法の選択肢が増えた

従来は架電とメールでのアプローチが中心でしたが、電話とメールはつながらないと、そのさきに打つ手がありません。しかし、LinkedInのSales Navigaterを活用し始めたことで、複数チャネルで確度の高いアプローチができるようになりました。通常のメールであれば、迷惑メールなどに振り分けられてしまう可能性もゼロではありませんし、手間を惜しんで返信がないというケースも多くありますが、LinkedInはSNSという特性上、比較的、気軽に反応してもらえるという利点があります。

  • 目標達成への道筋が明確になった

従来はキーマンが誰かを特定できないまま、ターゲット業界のマーケティング担当者に架電やメールを送るという、限られたアプローチしか取れませんでした。しかし、現在は「どの企業の・誰に・アプローチを実施すべきか」を組織の垣根を超え、チーム全員が共通認識を図りながら、各企業に応じたアプローチへの道筋を描けるようになったため、成功の確度が高く、短期間で成果を得ることができています。

目指すは「勝ちパターンの型化」と「チーム全体の生産性向上」

今後の展望としては、大きく2点あります。

一つは、「勝ちパターンの型化」です。

MicoworksのISチームは立ち上げからまだ2年弱と、若いチームです。立ち上げ期は様々な施策を実行し、試行錯誤をしてきましたが、今後は成功事例を蓄積し、Micoworks独自の勝ちパターンを型化することで、再現性高く成果を創出できる仕組みを構築していきます。

もう一つは、「チーム全体の生産性向上」です。

エンタープライズ対象のIS組織では、行動量の担保はもちろん、いかに成功確度の高いアプローチを戦略的に実行できるかが成果創出のカギとなります。 そのために、ロープレなど個々人のスキルアップを図る取り組みを実施するほか、チームMTGでも各々の担当企業に対して、「誰に・いつ・どのように」アプローチするのか議論を行っています。そうした施策を通じて、戦略的なアプローチを実行できるインサイドセールス組織体制を構築し、IS活動の生産性を最大化していきたいと思っています。

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Micoworks株式会社 ビジネスマーケティング部 飯伏 航亮

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