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BtoBマーケティング組織におけるインサイドセールスの役割と連携

時計2023.04.28

更新2023.05.22

編集者 Micoworks株式会社

Micoworks株式会社 BtoBマーケティング組織におけるインサイドセールスの役割と連携

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Micoworks株式会社

  Micoworks株式会社

Micoworks株式会社は、SNSマーケティング支援を行う企業です。現在はLINEを活用した、コミュニケーションプラットフォーム「MicoCloud(ミコクラウド)」を開発、提供しています。最…

マーケットの変動やテクノロジーの急速な進化に伴い、現在、社会が大きく変容しています。常に移り変わる消費者の行動をどのように解像度高く捉え、近づいていくのか。絶対的な答えがない中で、数多くのBtoB企業は手探りでマーケティング施策を行っています。今回の連載では、SNSマーケティングを支援するMicoworks株式会社が自社のBtoBマーケティングの実践の取り組みをご紹介。「実践から紐解く、BtoBマーケティングの最適解」と題した連載シリーズでお届けします。第3回はビジネスマーケティング部インサイドセールスチームの浜田がインサイドセールスの役割と、マーケティングとの密な連携をテーマに執筆しました。

Micoworks株式会社とは

Micoworks株式会社は、SNSマーケティング支援を行う企業です。現在はLINEを活用したコミュニケーションプラットフォーム「MicoCloud(ミコクラウド)」を開発、提供しています。最適なSNSコミュニケーションによって、ブランド価値を最大化し、あらゆるビジネスの可能性を広げるツールです。

インサイドセールスとは〜役割とミッション〜

近年、マーケティングや営業活動において重要なポジションを占めている「インサイドセールス」。インサイドセールスは電話やメール、オンラインシステムなどを使用し、非対面で見込み顧客とコミュニケーションを取りながら営業活動を行う組織、または業務のことを言います。営業プロセスをマーケティング・インサイドセールス・営業(フィールドセールス)・カスタマーサクセスに切り分け、分業体制による業務効率化を図る「THE MODEL」型組織の広がりと共に、新たにインサイドセールスを配置したり、インサイドセールスの機能を強化したりする企業が増えてきています。

Micoworksにおけるインサイドセールスの役割は、見込み顧客のナーチャリングを行うことです。お客様へのヒアリングや提案を通して、受注につながる商談設定を行うことを最大のミッションとしています。

Micoworks株式会社 BtoBマーケティング組織におけるインサイドセールスの役割と連携

マーケティングの役割は「リードの創出」、フィールドセールスの役割は「購買意欲のあるリードと商談を重ねて導入の意思決定をしてもらう(=受注獲得)」こと。そして、マーケティングとフィールドセールスとの中間に位置するインサイドセールスの役割は、「リードの購買意欲を高め、見込み顧客を商談につなげる」ことです。

つまり、インサイドセールスは、マーケティングから受け継いだリードを育成し(リードナーチャリング)、熱量を高め、確度の高い案件をフィールドセールスにトスアップするという、非常に重要なポジションを担っています。

マーケティングとインサイドセールスの密な連携が欠かせない理由

Micoworksでは、現在マーケティング組織内にインサイドセールスチームを置いています。当初、インサイドセールスはフィールドセールスと同一組織に属していましたが、営業活動を加速させるなかで、インサイドセールスが必要だと判断した事例づくりを進めたり、顧客の課題をより解像度高く捉えたりするには、マーケティングチームとスピーディーかつスムーズに情報共有していくべきだと判断し、現在の編成になりました。「組織としてこうあるべきだ」という一般論に捉われず、目標を達成するために必要に応じて柔軟に変化し続ける。インサイドセールスチーム最大の目標である質の高い商談設定を創出するためにも、Micoworksにとって不可欠な改編でした。

インサイドセールスとマーケティングの連携強化によって得られる効果は次の2点です。

1. 商談創出という共通のゴールに向けて足並みを揃えることができるため、リードから商談化へつなげやすい

マーケティングチームがインサイドセールスに「どのチャネルからどのようにリードを獲得したのか」を詳細かつスピーディに伝達できるため、インサイドセールスチームは顧客の現在の課題を想定し、知りたい情報をアプローチ前に用意することができます。顧客のニーズをあらゆる角度から予測し、必要な情報・資料を万全に準備しておくことで、効果的なアプローチができ、より商談化へとつながりやすくなります。

2.マーケティングへリードの質に関するフィードバックができる

インバウンドとウェビナーのリードに関して、次のような相乗効果を期待できます。

  • インバウンド(問い合わせorWPダウンロード)

どのようなニーズによる問い合わせだったのか、どのような状況でWP(ホワイトペーパー)をダウンロードしたのかなど、インサイドセールスが顧客へアプローチした際にヒアリングした内容をマーケティングチームへ即座にフィードバックすることで、マーケティングは施策改善やコンテンツの拡充に活かすことができます。

  • ウェビナー

インサイドセールスからウェビナーの開催後のフォロー時に、当日の満足度や具体的な課題を深掘りして聞くことができるため、アンケートよりも質の高いフィードバックを得ることができます。取得した情報をマーケティングチームへ共有すれば、同チームはリードの獲得に有効な施策を打ち出しやすくなります。

Micoworksでは、より大きな成果を生み出すために、インサイドセールスとマーケティング間の連携を次のように行っています。

1   マーケティングが供給したリードの問い合わせ経緯をインサイドセールスが共有。
2   マーケティングが作成した事例コンテンツについて、インサイドセールスがフィードバックし、新たな資料作成について提案。
3   マーケティングとインサイドセールスが連携し、展示会直後にウェビナーを開催。展示会のリードの受け皿としてウェビナーを案内し、インサイドセールスがリードの温度感を高めたうえで商談設定につなげる。

Micoworksのマーケティングとインサイドセールスは、互いに「確度の高いリードを創出し、フィールドセールスに渡す」という目的に向かって活動しているため、迅速かつ緊密な連携が欠かせません。各チームが高速にPDCAを回しながら活動の精度を向上させるためにも、つねにチーム同士が連携しやすい体制を構築し続けることが必要だと考えています。

インサイドセールス組織を適切にマネジメントする

Micoworks株式会社 BtoBマーケティング組織におけるインサイドセールスの役割と連携

インサイドセールスを最大限に機能させるためには、チームの目標を明確にし、他チームとの連携がとりやすい仕組みを作り、各スタッフをフォローアップするなど、適切なマネジメントを行っていかねばなりません。戦略的な運用を実現するために、Micoworksのインサイドセールスマネージャーとして私が担当している業務とおもな役割は次の4つです。

1.チームのKPIを策定する

インサイドセールスチーム全体のKGIは商談創出の最大化です。これを実現するために、KPIとしてアポイント数、商談設定に必要なアクション数(架電数とメール送付数)を設定しています。

Micoworksでは、インサイドセールスチームに属する各メンバーの一日におけるアプローチ数、見込み顧客創出数、商談設定数をダッシュボードで可視化し、朝会で毎日進捗を共有しています。そうすることで、自然と数字を意識するようになり、各々のメンバーが目標達成のために自発的に行動できるようなしくみを作っているのです。Salesforceのダッシュボードを作成し、誰でも一眼でわかるようにしているので、動きが止まっている案件やアプローチが必要な案件など、何を優先し、どのように対応すべきか、ゴールまでの道筋が立てやすくなります。

Micoworks株式会社 BtoBマーケティング組織におけるインサイドセールスの役割と連携

2.マーケティングとフィールドセールスとの連携を強化する

マーケティングとフィールドセールスとの連携を強化することで、商談化につながる件数も大幅に変わってきます。パッと見で状況がわかる共通のボードやツールなどを使用するなどして、情報と状況の共有が確実に図れるようにしましょう。

  • マーケティングとインサイドセールスの連携

インサイドセールスは日々、顧客が課題解決イメージを描けるように必要な情報を提供できているかを注視しています。そこで足りないコンテンツがあった場合、マーケティングチームにフィードバックしてコンテンツ制作に反映してもらいます。

  • インサイドセールスとフィールドセールスの連携

フィールドセールスが実施した初回面談の内容や商談の振り返りをすり合わせ、今後、どのようなアプローチをすれば契約へと結びつくのか、訴求内容をブラッシュアップしていきます。

3.インサイドセールスメンバーのスキルを向上させる

メンバーの育成もマネージャーの重要な役割です。メンバーが単なるテレアポ部隊になってしまうと、インサイドセールス本来の力を発揮できませんし、アプローチがうまく通らずメンバーが心身ともに疲弊してしまうと、望んだ成果を得ることができません。商談化率を最大化するためにも、メンバーの能力開発への時間を確保することはとても重要だと考えています。

Micoworksのインサイドセールスチームでは、週に1度、メンバーのトークをフィードバックする取り組みを行っています。トークの内容を一緒に振り返ることで、足りない知識やスキルを客観的に理解でき、それらを補うために必要な時間を確保したり、最適なアプローチ方法を導き出したりすることができます。

4.アプローチ先の選定と優先順位をつける

マーケティングチームから引き継いだリードの中でもインバウンド、アウトバウンド、ターゲット業界などに応じてより確度が高い顧客を選定し、アプローチの優先順位を決めます。

とくに重要視しているのは、「アプローチ先への最適な人材配置」です。具体的には、各メンバーのスキルや経験を把握したうえで、リードリストをもとに人材を配置することですが、ひとつ選択を誤ると商談化への道が途切れてしまう可能性もあるため、マネージャーとしても非常に重要な業務です。

インバウンドとアウトバウンドによってアプローチ方法が異なるため、いかに適切なメンバーをアサインするか、最適な配置が実現できるように、1on1などを通じて各メンバーの特徴や得意領域を把握しておきましょう。

なお、インバウンドとアウトバウンドの違いとアプローチの際に求められる能力は以下の通りです。

■インバウンド
顧客の課題が顕在化している。
必須スキル:
・タスク管理能力と共に、効率よくアポを獲得する力が求められる。
・あらゆる業界からの問い合わせに対応できる、幅広い知識と想像力が必須。
 
■アウトバウンド
顧客の課題が顕在化していない。
必須スキル:
・間口となる担当者を突破してキーマンを握る力が必要。また、会話を通して、顧客の課題を顕在化するためのトーク力も求められる。
・事前に顧客の業界と会社概要について調べ上げ、どのような課題を持っていそうか、どのような課題が考えられそうか丁寧な調査ができること。

BtoBマーケにおいて成功のカギを握るインサイドセールス

インサイドセールスはBtoBマーケティングにおいて非常に重要なポジションを担っていますが、マネジメント体制が整っていないと戦略的な運用が難しくなります。どうすれば各組織とスムーズな連携が図れるのか、メンバーの能力を高めるには何が必要かを考えつつ、状況に応じて組織を変化させていくことも重要です。

また、BtoB向けのSaaSをサービスとして展開する組織では、成果を最大化させるためにも、インサイドセールスとマーケティングの連携強化が不可欠です。共通の目的である「質の良いリードの商談創出」に向かって、双方へのフィードバックを密に行うことで、効率的かつ確実に目標を達成していきましょう。

執筆者プロフィール

Micoworks株式会社 ビジネスマーケティング部 インサイドセールスチーム Manager 浜田真考

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浜田
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