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ステマ規制が開始!SNSごとに具体的な対応方法をご紹介

時計2023.10.30

更新2023.10.30

編集者 THECOO株式会社

THECOO株式会社 ステマ規制 

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THECOO株式会社

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THECOO(ザクー)は、SNS・デジタルでのプロモーションを支援する「デジタルマーケティング事業」と、会員制ファンコミュニティアプリ「Fanicon」を展開しています。 デジタルマー…

2023年10月よりステルスマーケティング(通称ステマ)に対する規制が始まりました。ニュースでも取り上げられており、耳にされたこともある方がいると思います。

では実際にステマとはなにか、どういった規制でどのように対応すれば良いのか具体的にご案内します。

ステマとは

ステマとはステルスマーケティングの略で、消費者に広告だと気付かれないように行う広告宣伝のことです。消費者は、企業による広告であると知っている場合、多少の誇張が含まれているものであると考え、そのことも含めて商品・サービスを選んでいます。

しかし、広告であることが分からないままだと、第三者の感想であると誤って認識してしまい、消費者が正しく商品・サービスを選ぶことができなくなります。

海外ではすでに規制がされていましたが、日本ではこれまでステマ自体を規制する法律はありませんでした。なぜこのタイミングで規制が行われるようになったのでしょうか。

ステマが増えた背景

ステマが増えた背景には、SNSの利用率増加が関与しています。

消費者のSNS利用率が増えたことで、クチコミがこれまで以上に注目されるようになりました。インフルエンサーに自社の商品やサービスを紹介してもらう、インフルエンサーマーケティングの市場も増加しており、注目されているマーケティング手法です。

インフルエンサーマーケティングでは、一般的にハッシュタグやSNSプラットフォームの機能を使って広告であることを明示しますが、これらを意図的に行わない行為、ステマが横行しています。その背景には、「広告はネガティブな印象をもたれる」といった情報があることも一因と考えられます。

ステマによるメリットはあるのか?

確かにデジタル広告は不安・不快と感じる消費者が多いことも事実です。しかしその要因は広告フォーマットや広告内容、ターゲティングが要因であることがほとんどです。

参照:インターネットメディアとインターネット広告の信頼向上に向けて - 2021年ユーザー意識調査の結果と課題への取り組み

インフルエンサーマーケティングにおいては、広告フォーマットは通常のSNS投稿と同じ形式になります。ターゲティングは基本的にフォロワーに向けた発信となるため、「自分が登録した情報に紐づくような広告」「違う端末やメディアでも追いかけられるような広告」といったネガティブな感情を生むような仕組みではありません。

またPR投稿をみたことがある1000人に「インフルエンサーや芸能人、まとめアカウントによる通常投稿での商品・サービスと比較して、PR投稿での情報の信頼度はどう感じますか」という質問に対し、64%が信頼性は変わらないと回答しました。

参照:インフルエンサーのPR投稿を通じた影響力調査

上記のように、広告であること自体をネガティブに捉えるユーザーは多くありません。

むしろ、ステマが発覚することで広告主やインフルエンサー本人が炎上する可能性が非常に高く、費用対効果を考えてもリスクの方が大きいといえます。

ステマ規制の対象となる条件

では実際に、どのような投稿がステマ規制の対象となるのでしょうか。

1.    投稿内容に広告主が関与している

広告主が投稿や表示内容の決定に関与した場合です。

例えば、インフルエンサーに報酬や商品・サービスを提供した上で、商品レビューをSNSに投稿するよう依頼した場合などです。広告主が商品の特徴などを伝えて、インフルエンサーがそれに沿った内容を投稿した場合、広告であることを明示しなければいけません。

インフルエンサーに限らず、一般消費者がSNSや比較サイトなどに投稿するレビューについても、同様のケースであればステマに該当します。

しかし、購入した商品や利用サービスについてのレビューの謝礼として、割引クーポンなどを配布する場合、購入者が自主的な意思にもとづいて投稿内容を決定していればステマとは見なさないとされています。

2.    広告であることを消費者が判断できない

消費者が、その内容を見ても広告であることがはっきりわからない場合もステマとして扱われます。広告であることが全く明記されていないケースや、たとえ記載されていたとしても客観的にみてわかりにくいケースがこれに該当します。

例えば、「他の文字サイズと比較して広告である表示が小さい」であったり、「大量のハッシュタグの中に広告である表記を紛れ込ませる」など、客観的にみてわかりにくいケースになる可能性があります。

罰則対象は「広告主」

罰則対象となるのは現時点では「広告主のみ」です。投稿をしたインフルエンサー本人や広告代理店は罰則対象ではありません。

しかしながら上述したように、ステマが発覚して炎上してしまった場合、その対象は広告主とインフルエンサーになるでしょう。広告主は広告表記を隠すような依頼をしない、インフルエンサーは万が一そういった依頼をされた場合はきっぱりと断ることが重要です。

ステマにならないための投稿方法とは?

それでは、広告主および代理店はステマにならないようどのように投稿してもらえばよいでしょうか。ステマ規制については、消費者庁からのガイドラインに加え、一般社団法人クチコミマーケティング協会によるWOMJガイドラインも発表がされています。これらの情報をとりまとめ、THECOOによる独自見解での内容をもとに、代表的なSNSごとに、必須項目と推奨項目を紹介します。

抑えておくべきポイント

・広告であることの表記

SNSプラットフォームごとに用意されているプロモーション表記を利用したり、ハッシュタグなどで明示するなど、誰から見ても広告であることがわかるようにする必要があります。

・関係性の明示

マーケティング主体が誰なのか(誰による広告なのか)を明示する必要があります。この場合、企業名ではなくブランド名でも可能とされています。

YouTube

<必須>
・「有料プロモーション」の設定を行う

有料プロダクト プレースメント、スポンサーシップ、有料おすすめ情報を追加する

・マーケティング主体を動画内で、テロップもしくは企業・サービスのロゴ画像にて表記する。ただし、動画開始から5秒以内*に収める。
※YouTubeの規定によるもの

・(ライブ配信の場合)15分に1回程度音声にて「この配信は〇〇の提供でお送りしています」と発言してもらう。難しい場合は、概要欄に「#PR #〇〇」を記載。

・(ショートの場合)タイトルに「#〇〇」を記載。難しい場合は、動画内でのロゴ掲載での対応もOK。

<推奨>
・概要欄にて「提供:〇〇(マーケティング主体名)」と記載
※WOMJガイドラインでは必須とされているため、よほどの理由がない限り対応しておきましょう。

Instagram

<必須>
・キャプションの先頭に関係性と広告である旨の「#PR #〇〇」を明記。折りたたんだ際に見えなくなったり、コメントでの記載はNG

・(ライブ配信の場合)15分に1回程度音声にて「この配信は〇〇の提供でお送りしています」と発言してもらう。難しい場合は、概要欄に「#PR #〇〇」を記載。

<推奨>

・ブランドコンテンツタグを設定する
Instagramのブランドコンテンツ広告とパートナーシップ広告

TikTok

<必須>

・キャプションの先頭に関係性と広告である旨の「#PR #〇〇」を明記。折りたたんだ際に見えなくなったり、コメントでの記載はNG。

・(ライブ配信の場合)15分に1回程度音声にて「この配信は〇〇の提供でお送りしています」と発言してもらう。難しい場合は、タイトルに「#PR #〇〇」を記載。

<推奨>

・コンテンツの情報開示設定をオンにする
コンテンツの情報開示設定をオンにする方法

X(旧Twitter)

<必須>

・「#PR #〇〇」を明記。投稿時に見えない箇所での記載や、引用・ツリーでの記載はNG。

Twitch

<必須>

・「ブランドコンテンツ」を設定する
ブランドコンテンツに関するガイドライン

・配信画面内で、マーケティング主体のロゴを掲載し関係性を明示する。難しい場合は、15分に1回程度音声にて「この配信は〇〇の提供でお送りしています」と発言してもらう。

よくある疑問

ステマ規制の条件や対応方法についてご紹介しました。しかし、施策単位で進める場合に判断がつかない場合もあると思います。最後に、よくある疑問をご紹介します。

・金銭ではなく商品やサービスを送ったとしても対象になるのか?

なると考えたほうがよいです。インフルエンサーに報酬や商品・サービスを提供した上で、商品レビューをSNSに投稿するよう依頼した場合などです。広告主が商品の特徴などを伝えて、インフルエンサーがそれに沿った内容を投稿した場合、広告であることを明示しなければいけません。

・ギフティングなど、投稿自体インフルエンサーの意思によるものも対象か?

ギフティングも対象となると考えたほうがよいでしょう。ギフティングでは、インフルエンサーに対してメール・口頭・送付状等でのやり取りや指示が発生するのが一般的です。投稿内容に対して明確な指示をしていなくても、依頼と捉えられる場合もあります。そのため、ステマとならないよう広告表記や広告主の明記をした方が良いでしょう。

まとめ

ステマに関する情報と対策方法をご紹介しました。規制が開始された直後は混乱も起きやすいため、ステマに対して正しい知識をもち、念には念をいれた対策をしておくべきです。

各SNSプラットフォームによるルールを確認しつつ、インフルエンサーマーケティングを活用いただけると幸いです。

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