NTTグループ、「スマートストア」事業を開始 ICTを活用した地域店舗等の効率的な運営をサポート
2022.07.27
2022.07.27
テルウェル東日本株式会社(以下 「テルウェル東日本」)、は新型コロナ禍における非接触ニーズや小売店舗における効率的運営に対するご要望にお応えするため、入店から商品選択、決済までをスマートフォンで完結し、購買データを活用した店頭、バックヤード業務を効率化する『店舗向けスマート化ソリューション』を軸とした事業を新たに開始します。
非接触型決済、購買データ解析等のICT機能に加え、店舗開設時のプロデュースから構築、運営支援等も担いながら地域に根差した当社ならではの新しいストア展開のサポートを目指します。
1.背景と目的
日本の少子高齢化率は主要先進国で最も高い水準にあり※1、特に小売・卸売業は、製造業と並んで産業別労働人口が多い業種となっている※2ことから、労働力不足の深刻化が予想されます。
また、新型コロナウイルスの影響により、来店客と従業員双方の安心と安全を守るため、人を介さない現場オペレーションや購買行動が求められる一方で、オフィスワーカー利用の多い店舗では、テレワークにより来店者数が減少し、店舗維持への効率化が急務とされています。
テルウェル東日本は東日本電信電話株式会社と共同で取り組んだスマートストアの実証効果を踏まえ、このような社会課題や環境の変化に対応した無人でも運営可能※3な店舗向けスマート化ソリューションのご提供を軸とした事業を開始し、人口減少社会、そしてSDGsに即した社会システムを推進してまいります。
※1内閣府「高齢化社会白書」「少子化社会対策白書」
※2総務省統計局「労働力調査(基本集計)2021年」
※3陳列や清掃は人手により行います。
2.事業概要
(1)店舗向けスマート化ソリューション[サービス名称:『スマートア SMARTORE』]のご提供
- 「スマートストアアプリ決済」による非接触購買とスタッフ稼働の省力化
スマートフォンアプリによる利用者決済によりレジ稼働を効率化し低コストな運営をサポートします。 - データドリブンによる最適な店舗運営
アプリ購入データに基づく購買解析に加え、店内に設置のAIカメラ映像解析を組み合わせることで、お客様導線を特定し、利用者属性にマッチした商品選定、棚割りの改善、効率化を図ります。 - 適正な仕入れによる機会ロス、廃棄ロスの削減
POSデータのみを参考にした仕入数ではなく、過去の来店者数、天候、気温、降水量等の気象データによる来店者予測から商品別の購入見込数を導き出すことで、機会ロスや廃棄ロスの削減を図ります。 - レコメンドによる来店機会の創出
購買データ解析による属性に合わせた新商品等のレコメンド、在庫一斉値下げによる売切り情報等、アプリを介してPUSH通知することで、特定需要者への来店機会創出をサポートします。
<スマートア SMARTOREのイメージ>
<ご来店者の商品選択から決済までの流れ>
<スマートア SMARTORE概要>
https://www.telwel-east.co.jp/products/smartore/
(2)スマートストア運営に伴うコンサルティングサービスのご提供
既存の運営店舗からの切り替えや、新店舗開設時のプロデュースから構築、運営支援等、弊社既存サービスのオフィスコーディネート事業、清掃事業のノウハウも活かしながらスマートストア店舗としてトータルでコーディネートいたします。
(3)ご提供開始時期
2022年7月よりご提供
3.今後の展開
従業員や地域のお客様が時間に捉われずいつでも利用できる環境や、人手不足等に課題を抱える事業者様との店舗改善を進め、個人生産者や地元商品を扱う店舗とも連携した魅力ある品揃え、地域活性へ繋がる店舗サポートを進めてまいります。
また、店舗での実商品販売以外にも、カタログ、サンプル品等でアプリを介したモバイル機能により近隣、遠隔店舗と連携したオーダー発注型の仕組みや、スマートフォンをお持ちでないお客様でもご利用可能な仕組みも検討しております。
将来的には、次世代型としてカメラ映像の解析と重量センサーの組み合わせにより、誰がどんな商品を手に取ったかを認識し、自動的に決済が完了する、よりよいユーザ体験を実現する店舗の提供も進め、「ビジネス環境をより快適に」「暮らしをより豊かに」をスローガンにニューノーマルの時代にあった地域密着のスマートストア展開を目指します。
4.本サービスへご期待いただいている企業様からのコメント
[エームサービス株式会社様]
当社では、テルウェル東日本様が管轄する食堂をはじめ、多くの企業や施設の食堂、売店等を運営しています。これまでもサービスの質向上、店舗運営の効率化に向け取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルスの影響は大きく、店舗運営の在り方の見直しを進めています。
本サービスはキャッシュレス化や、非接触による購買行動等、お客様、運営者側双方にメリットが生まれ、購買データの活用やAIによる販売数予測を取り入れることで、お客様ニーズに沿った商品ラインナップ、食品の廃棄ロス削減にも繋がるものとして、今後の店舗運営に大きく役立つものと感じています。
当社としても、人手不足への対応や地球環境への配慮を含めた持続可能な社会の実現等、お客様のニーズが多様化・深化する中で、「食」を通じた社会・生活関連のサービスインフラ企業として、「変化と革新」に挑戦してまいります。
エームサービス株式会社 運営管理センター 部長 佐藤 伸一郎
[日本メックス株式会社様]
当社は、建物総合管理と建物、設備工事事業を展開しており、その事業の一つして「道の駅いちかわ」の運営事業を担っております。
弊社道の駅運営においても、最近ではキャッシュレス化も進んでいる一方で、人手不足の中で、多くの利用者を受け入れるための多岐に渡る業務等を日々実施している厳しい実情もあります。
また、道の駅商品売り場スペースが営業時間外において、休憩、トイレ利用目的でのご来場者が多い中でも、時間を問わずいつでも商品の購入可能な環境を構築することが難しい状況であります。
このような環境を踏まえ、本サービスはキャッシュレス化の推進に加え、時間を問わず無人でも運営可能な仕組であり、また、購買データやAIを活用しお客様属性に合わせた商品仕入れができることで、「道の駅いちかわ」における更なる利便性向上と効率的且つ柔軟な運営をサポートしてくれるものとして大いに期待しております。
当社としましても、地元商材のブランド力、魅力度を高めた販売機会創出による地域への貢献に向け、ニューノーマルの時代にあった効率的な店舗運営と利用者に喜ばれる品揃え、営業形態の充実を図ってまいります。
日本メックス株式会社 PPP事業推進PT PT長 田中 和宏
関連リンク
●テルウェル東日本株式会社
●「スマートストア」事業の開始 ~ ICTを活用した売店、地域店舗等の活性化と効率的な運営をサポート ~