~提言を受けヤフーは、ステークホルダーである広告主、配信先、消費者に向けての情報開示をさらに強化~
Zホールディングス株式会社(以下、ZHD)は、2021年7月に設置した「デジタル広告事業に関する情報開示の在り方検討会」(以下、本検討会)より、デジタルプラットフォーム事業者としての情報開示の在り方、透明性を向上させるために必要な体制などの観点から提言書(以下、本提言書)を、2022年3月4日に受領しました。本提言書を踏まえZHDのグループ会社であるヤフー株式会社(以下、ヤフー)は、2022年4月までに広告アカウント審査基準を公表し、また、広告掲載面に関する審査や不正対策についてより分かりやすい開示を実施します。
ZHDは、デジタル広告事業に関係する業界の信頼維持・確保のために、デジタル広告事業における情報開示の在り方等について検討することを目的として、外部の有識者を募り、本検討会を2021年7月に設置しました。本検討会においては、広告アカウント審査やブランドセーフティ対策および無効トラフィック対策、利益相反・自社優遇行為のリスク対策等に関する情報開示について、幅広い観点から検討が行われました。
本提言書では、「プラットフォーム事業者をはじめとするデジタル広告事業に関わる関係者には、今後も、デジタル広告事業の透明性を向上させるための取組みを深化させ続けることが社会的責務として要請される。ZHDには、自らこの取組みを進め責務を果たすのみならず、業界全体としてこの責務を果たすための取組みをも先導していくべきである」と提唱されています。
本提言書を踏まえヤフーは、デジタル広告事業のエコシステムの構築者であるプラットフォーム事業者として、政府によるルール形成を見守るだけでなく、主体的にエコシステムの健全性・信頼性を確保するための取組みを実践、推進していきます。
具体的には、不正な事業者による広告出稿を未然に防ぐための広告アカウント審査の判断基準を、広告主や消費者にとってアクセス容易な場所に公開します。また、広告掲載面の品質確保のために実施しているブランドセーフティ対策および無効トラフィック対策に関する情報開示として、広告配信ガイドラインが保護しようとする利益や、無効トラフィックの実態、無効トラフィックの判定基準等について、より分かりやすい説明を公開します。さらに、利益相反・自社優遇行為を行うリスクを適切に管理するための方針を策定し、公開します。
なお、本提言書は2022年3月4日のオンライン手交式開催にあたって、本検討会よりZHD代表取締役社長Co-CEO(共同最高経営責任者)である川邊 健太郎と、ZHD代表取締役Co-CEO(共同最高経営責任者)である出澤 剛に提出されました。
■本提言書骨子(全文PDF)
・デジタル広告事業の特性及び情報開示の基本的な在り方
・<広告の品質確保>広告アカウントの審査に関する情報開示
・<掲載面の品質確保>ブランドセーフティ対策/無効トラフィック対策に関する情報開示
・利益相反・自社優遇行為の管理及びそれに関する情報開示
■本提言書を踏まえたヤフーにおける主な方針
各ステークホルダーである広告主、配信先、消費者に向けて適切に情報を開示し、説明責任を全うする観点から、以下の点に関する対策および情報開示の強化・改善を実施する。
・広告アカウント審査
・違法・有害な掲載面対策としてのブランドセーフティ対策、無効トラフィック対策
・利益相反・自社優遇行為の管理
<ヤフーにおける決定実施事項>
・広告アカウント審査基準を策定し、公開する(2022年4月予定)
・広告アカウント審査においてバスケット条項を適用した代表例をヘルプページに掲載する(2022年4月予定)
・広告配信ガイドラインについて、より分かりすい説明を公開する(2022年4月予定)
・無効トラフィックの実態と対策に関する分かりやすい情報を公開(2021年12月対応済み)
・アドフラウドの判定基準が非公開である理由や、無効トラフィックについての分かりやすい解説を公開する(2021年12月対応済み)
・「ヤフー株式会社 広告事業における利益相反・自社優遇行為管理方針」を策定し、公開する(2022年3月予定)
■「デジタル広告事業に関する情報開示の在り方検討会」概要
1. 検討事項
・広告アカウントの審査に関する情報開示の在り方
・無効トラフィック対策、ブランドセーフティ対策に関する情報開示の在り方
・利益相反や自社優遇への懸念を踏まえた、透明性向上のための体制整備の在り方 など
2. 委員、オブザーバーの構成(敬称略)
座長
大橋 弘(東京大学公共政策大学院 院長)
委員
井本 吉俊(長島・大野・常松法律事務所 パートナー弁護士)
岩本 隆(慶應義塾大学大学院経営管理研究科 特任教授)
柿沼 由佳(公益社団法人全国消費生活相談員協会IT研究会 研究員)
渡部 俊也(東京大学未来ビジョン研究センター 教授)
オブザーバー
内閣官房デジタル市場競争本部事務局
経済産業省商務情報政策局情報経済課デジタル取引環境整備室
総務省情報流通行政局情報通信政策課
3. 開催日時
第1回 2021年7月26日(月) 13:00~15:00
第2回 2021年8月16日(月) 14:00~16:00
第3回 2021年9月27日(月) 14:30~16:30
第4回 2021年11月1日(月) 12:00~14:00
第5回 2021年12月21日(火)16:00~18:00
第6回 2022年2月7日(月) 14:30~16:30
※会議は、オンラインを併用して実施