コネクテッドTV(CTV)広告市場が急成長を続ける中、OTTサービスへの広告配信はマーケティング担当者にとって適切なプラットフォーム選択が重要になっています。本記事では、日本国内で広告配信が可能な主要コネクテッドTVプラットフォームの特徴と活用方法を詳しく解説します。
目次
コネクテッドTV広告とは、インターネットに接続されたテレビデバイスやストリーミングサービスを通じて配信される動画広告のことです。従来のテレビCMと異なり、ターゲティング精度が高く、効果測定が可能な点が大きな特徴となっています。
OTT(Over The Top)とは、インターネット回線を通じて動画や音声などのコンテンツを配信するサービスの総称です。「Over The Top」という名称は、従来のケーブルテレビや衛星放送などの既存インフラの「上(Over)」を通り越して、インターネット経由でコンテンツを直接視聴者に届けることに由来しています。
OTTサービスの主な特徴
CTVとOTTの関係
コネクテッドTV(CTV)は「インターネット接続されたテレビデバイス」を指すのに対し、OTTは「インターネット経由で配信されるサービス」を指します。つまり、CTVはデバイス側の概念、OTTはサービス側の概念といえます。CTV広告は、CTVデバイスでOTTサービスを視聴する際に配信される広告を指すことが一般的です。
日本国内のCTV広告市場規模は、サイバーエージェントの2024年国内動画広告の市場調査(※1)によると、2026年に1,655億円に達すると予測されています。これは2023年の740億円から約2倍以上の成長を示しており、デジタル広告市場の中でも特に注目される成長分野となっています。
2015年に24.5%だったCTVの普及率は、2022年には57.7%にまで伸びました。さらに2024年時点では、テレビデバイスのネット接続率が51%に達しており、家庭でのストリーミング視聴が一般化していることがわかります。
2024年の日本の総広告費は7兆6,730億円で3年連続過去最高を更新し、インターネット広告費は3兆6,517億円と広告市場全体の47.6%を占めるまでに成長しました。この中でCTV広告が重要な役割を果たしています。
※1 出典:サイバーエージェント、2024年国内動画広告の市場調査を実施
日本最大級の民放公式テレビ配信サービスです。
主な特徴
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プレロール広告、ミッドロール広告、番組スポンサー広告などが利用できます。世帯年収や子どもの有無など、きめ細やかなターゲティングオプションも提供されています。
サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で運営するインターネットテレビ局です。
主な特徴
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動画広告、ディスプレイ広告、タイアップ企画など多様な広告商品があります。特に若年層向けのマーケティングに効果的です。
世界最大の動画共有プラットフォームで、CTVでの視聴も急増しています。
主な特徴
広告フォーマット
スキップ可能な動画広告、スキップ不可の動画広告、バンパー広告などが利用できます。
Amazonが提供する定額制動画配信サービスです。
主な特徴
広告配信
Amazon DSPを通じて広告配信が可能で、Amazonのファーストパーティデータを活用できます。
2022年11月に開始されたNetflixの広告付き低価格プランです。
主な特徴
広告仕様
15秒または30秒の動画広告が、番組の前後や途中に配信されます。
映画、ドラマ、アニメなど幅広いジャンルを扱う動画配信サービスです。
主な特徴
日本テレビ系列の動画配信サービスです。
主な特徴
NTTドコモが提供するアニメ特化型の動画配信サービスです。
主な特徴
フジテレビ系列の公式動画配信サービスです。
主な特徴
ディズニーが提供するグローバル動画配信サービスです。
主な特徴:
広告配信について
日本国内では現在、Amazon Adsと戦略的統合を開始し専任の広告代理店を通じて出稿可能です。
視聴者特性
家族での視聴が多く、子どもから大人まで楽しめるコンテンツラインナップが特徴です。特にマーベルやスター・ウォーズファン、アニメーション好きへの訴求力が高くなっています。
各プラットフォームの視聴者特性を理解し、自社のターゲット層に最適なサービスを選択することが重要です。デモグラフィック情報だけでなく、視聴コンテンツや視聴行動データも活用しましょう。
2025年現在、TVerやABEMAなどの主要プラットフォームでは、世帯属性や購買データを活用したファーストパーティID連携が進んでおり、より精緻なターゲティングが可能になっています。
テレビ画面での視聴を前提としたクリエイティブ制作が必要です。スマートフォン向けとは異なり、大画面での視認性や音声を活かした表現を心がけましょう。また、スキップ不可の広告フォーマットでは特に、最初の数秒で視聴者の興味を引くことが重要です。
15秒、30秒、60秒など、複数の尺でのABテストが標準化されており、UGC風のクリエイティブも効果的とされています。
OTT広告の強みは、デジタル広告ならではの詳細な効果測定が可能な点です。視聴完了率、ブランドリフト、コンバージョンへの貢献度などを継続的に測定し、PDCAサイクルを回すことで広告効果を最大化できます。
Chrome Privacy Sandbox Attribution APIなどの新技術により、CTV、Web、アプリ横断での計測も実現しつつあります。
OTT広告単体ではなく、スマートフォンやPCでの広告配信と組み合わせることで、より効果的なマーケティングが実現できます。各デバイスでの役割を明確にし、統合的なキャンペーン設計を行いましょう。
OTT視聴中にスマートフォンを操作するユーザーが多いことから、QRコードの活用や検索行動を促す施策も効果的です。
日本のコネクテッドTV広告市場は急速に成長しており、2025年には1,695億円規模に達すると予測されています。TVerは月間ユーザー数4,120万人、ABEMAは週間ユーザー数3,000万人を突破するなど、主要プラットフォームは着実にユーザー基盤を拡大しています。
CTVの普及率は50%を超え、OTTサービスでの視聴が全体の約4割を占めるなど、大画面での動画視聴が一般化しています。国内大手サービスのTVerやABEMAから、YouTubeやNetflixなどのグローバルプラットフォームまで、それぞれ異なる強みと視聴者特性を持っています。
自社のマーケティング目標やターゲット層に応じて最適なプラットフォームを選択し、効果的なOTT広告戦略を構築することで、ブランド認知の向上やコンバージョンの増加を実現できるでしょう。ファーストパーティデータの活用やクロスデバイス計測など、新技術の導入も進んでおり、今後もCTV/OTT広告市場の動向に注目し、新しい機会を積極的に活用していくことが重要です。
当社では、AbemaTVやTVerなどOTT広告のプランニングからコンサルティングまで一気通貫でご対応可能です。当社へお気軽にお問い合わせください。