シリコンバレーから動画マーケティングの現在地を紹介
2025.01.29
2025.01.29
Firework Japan株式会社
はじめまして、私はFirework Japanのカントリーマネージャーを務めている「瀧澤優作(たきざわ ゆうさく)」です。シリコンバレーに在住しながら、日本企業のグローバル展開や動画マーケティングの支援に取り組んでいます。この記事では、アメリカと日本のマーケティング環境の違い、そして日本企業が世界で戦うために必要な「動画マーケティング」の最先端事例について、私自身の経験をもとにお話しします。
すでに生成AIや自動運転が日常に溶け込み始めているアメリカの現場から、今まさに何が起きているのか。そして日本企業が今後どんな戦略を描くべきなのか。ぜひ最後までお付き合いください。
目次
シリコンバレーで鍛え上げられたマーケター時代
大学在学中からシリコンバレーへ
私は大学在学中にシリコンバレーに渡り、現地でさまざまな起業家やエンジニアと出会いました。その中で、友人を介してFireworkの創業者とつながったことが、私のキャリアの大きな転機になりました。当時のFireworkはBtoC事業を中心に、新規ユーザーの獲得やリテンション向上に力を入れているスタートアップ企業。いろいろな人手を必要としており、「とにかく手伝ってくれる人が欲しい」という状態だったんです。
私は自分自身も実務を通じて急成長したい気持ちが強かったので、彼らのニーズと自分の思いが一致し、Fireworkでマーケティングに携わることになりました。
アメリカ本社でのグロースマーケティング経験
Fireworkに参画した当初は、ユーザー獲得(アクイジション)からリテンション改善まで、「いかにユーザーを獲得し、長く使い続けてもらうか」というグロースマーケティングがメイン業務でした。具体的には、
- メディアバイ(広告運用)
- 獲得ユーザーを定着させるための施策立案
- プロダクトチームと連携したUI/UX改善
などに取り組みました。PDCAを回しながら実務をこなし、その過程でシリコンバレー流のスピード感や意思決定の大胆さを肌で学べたのは、私にとって大きな財産です。
当時は「いかにユーザーを効率的に集め、満足度を上げて使い続けてもらうか」を追求する日々で、本当にがむしゃらに走り続けたと感じています。この“叩き上げ”の実践経験が、後にFirework Japanを立ち上げるうえで大きな武器になりました。
Firework Japanの創業へ
シリコンバレーでの経験を重ねていく中で、Fireworkの創業メンバーとして私自身も「このテクノロジーやノウハウを日本市場に広げたい」と強く思うようになりました。そこで日本市場向けの戦略を進めるため、Firework Japanを創業し、カントリーマネージャーとして活動を始めました。
アメリカ本社のエッセンスやシリコンバレー特有の文化をできるだけ日本に持ち込みながら、「世界で通用する動画マーケティング」を日本企業の皆さんと一緒に作っていきたい。その想いが、今の私の原動力になっています。
シリコンバレー在住者が実感する最新トレンド
アメリカでは最新テックが「当たり前の生活」の一部
シリコンバレーで暮らしていると、最新テクノロジーを“意識して”使うというよりも、「気づいたら周りが当たり前に使っている」状況をよく目にします。たとえばChatGPTをはじめとした生成AIは、誰もが日常的に使いこなしていて、エンジニアやマーケターだけでなく、学生や主婦にまで浸透しているほど。また、自動運転の無人タクシーが普通に街中を走っている光景もすでに珍しくありません。
ライブコマースと録画版ライブコマース
動画活用が盛んなアメリカでは、ライブコマースも大きな盛り上がりを見せています。ただし、時差やユーザーの都合を考慮し、録画版のライブコマースがメインストリームになりつつあります。リアルタイムのチャットは残しつつ、視聴はオンデマンド形式にすることで、より多くの人が参加できる仕組みです。
さらに、TikTokのEC機能である「TikTok Shop」も話題で、SNSプラットフォームとECが直結する流れは、今後さらに進むと感じています。
ECへの回帰と店舗のショールーム化
最近はアメリカ各地で賃料や人件費が高騰している背景もあり、小売店舗を増やすよりもECの活用に戻ろうとする動きが加速しています。統計的にも米国のEC化率は約16%と、コロナ禍のピークに近い水準。店舗は「ショールーム」や「ブランド体験の場」として位置づけ、実際の売上はEC経由で伸ばす企業が増えています。
日本はまだ「周回遅れ」? その背景と課題
一方で、日本では最新テクノロジーの導入に対する投資バジェットがまだ小さく、POCのためのPOCに終わってしまい、具体的な成果を出す前に撤退してしまうケースが多いと感じています。
また、動画制作に関しても「外注が基本」「費用が高い」というイメージが根強く、SNS担当チームを社内で持っていても動画クリエイティブまでは作れないところが少なくありません。結果として動画マーケティングが広がるスピードが遅れ、世界的なトレンドから取り残されてしまう恐れがあります。
「世界標準の動画マーケティング」とは
日本企業が外貨を稼ぐ時代にこそ動画を
私は日本企業こそ、動画を軸にしたマーケティングを展開することで、海外市場で大きな成果を得られる可能性があると考えています。動画の強みは「情報量の多さ」と「感情の温度感」を同時に伝えられること。
特に日本の丁寧なモノづくりやおもてなし、文化的背景などは、テキストや画像だけでは本当に伝わりづらい。そこを動画で表現することで“日本らしさ”を海外に届け、ユーザーの共感を得やすくなるのです。
店舗の拡張としてのライブ配信
ライブ配信やリアルタイムの動画接客は、いわば「店舗の拡張」であり、スマホやPCを通じて世界中のユーザーに接客できる時代が来ています。
海外展開するには旗艦店を現地に構える必要がある、という常識は徐々に崩れつつあります。ECと動画コミュニケーションを組み合わせることで、物理的な距離を超えて濃い接客が可能になり、人手不足の課題も軽減できるのではないでしょうか。
テクノロジーを味方につけて世界を目指す
少子高齢化が進む日本において、内需だけに依存するのはリスクが高いといわれて久しいですが、ECや物流の発達により国境を越えたビジネスは格段にやりやすくなっています。
私がシリコンバレーで感じるのは、「世界で勝負するなら、世界標準のマーケティング手法やコンテンツを使って当たり前」という空気感。その一端を担う動画マーケティングは、日本企業にとっても不可欠になっていくはずです。
動画活用からデータドリブンマーケティングへ
Fireworkというプラットフォームでは、ライブコマースや短尺動画配信機能だけでなく、マーケティング戦略や動画制作・運用オペレーション面のサポートも行っています。私自身も、アメリカやアジアなどグローバルに展開する企業の事例を見てきましたが、国を跨いで販売活動をする際に一番大変なのは「実際のオペレーション」と「現地の文化理解」。そこをまとめて支援できるのはFireworkの強みだと自負しています。
日本企業が世界に挑戦する際も、単にテクノロジーだけを導入するのではなく、「どう運用するか」「どんなコンテンツを作るか」をセットで考えることが大切です。私たちが皆さんのグローバル展開をサポートできれば幸いです。
日本企業が今こそ「世界標準の動画マーケティング」を取り入れるべき理由
私がシリコンバレーで肌で感じるのは、最新テクノロジーが特別なものではなく、「当たり前に使われる時代」がすでに来ているという事実です。動画マーケティングも例外ではなく、これからの消費者コミュニケーションの中心になっていくと確信しています。
日本市場に目を向けると、動画制作やAI活用に対して慎重な企業が多いのも事実ですが、実はそこには大きな成長余地があります。動画を武器にすれば、日本の優れた技術や文化を海外にアピールしやすくなり、結果的に外貨獲得への道が開けるでしょう。
もし「動画マーケティングを本格的に導入したい」「海外展開を視野に入れたい」という方がいらっしゃいましたら、ぜひ私たちFirework Japanにご相談ください。私自身、シリコンバレーと日本の橋渡し役として、全力でお手伝いさせていただきます。
この記事のポイント
- シリコンバレーでは最新テックが当たり前に浸透し、生成AIや無人タクシーが実用段階
- ライブ配信や録画版ライブコマースが注目され、EC回帰が加速している
- 日本の動画制作やAI活用はまだ慎重だが、それゆえに大きな伸びしろがある
- 動画マーケティングは「情報量+感情の熱量」を同時に伝えられる強力な手段
- Fireworkは戦略から運用までトータルに支援し、グローバル展開を後押し
世界で勝つためには、世界基準のテクノロジーとマーケティングをいち早く取り入れることが必要です。私が見てきたアメリカの事例、そして日本が抱える潜在力を、ぜひ皆さまの企業戦略に活かしていただければ嬉しいです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。もしご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一緒に“世界標準の動画マーケティング”を目指していきましょう。