製造業BtoB企業向けに独自開発したマーケティングオートメーションツール「MRC」を展開する株式会社マーケライズは、製造業界の営業・販促担当者を対象に、営業ツール・マーケティングツールの利用実態に関する調査を2023年10月に実施いたしました。
アンケートでは、製造業界各社における営業ツール・マーケティングツール(以下記載の9つのツール)の利用状況、各ツールがどのように役立っているのかなどをご回答いただきました。
・SFA
・CRM
・MA(マーケティングオートメーション)ツール
・一斉メール配信ツール
・名刺管理ツール
・生成AIツール
・SNS/広告ツール
・SEOツール ※検索エンジン表示順位を上げるための支援ツール
・分析ツール
目次
調査結果サマリー
- 約9割の企業で何らかの営業・マーケティングツールを利用中、一斉メール配信ツールは7割近く、名刺管理ツールは6割以上が利用
- 半数以上が各ツールの業務における役立ちを実感、まだ利用企業の少ない「生成AIツール」だが利用者のうち約8割が「役立っている」と回答
- 「データの連動が簡単になったらいい」「費用を抑えられるといい」などの意見や現場の声があった
約9割の企業で何らかの営業・マーケティングツールを利用中、一斉メール配信ツールは7割近く、名刺管理ツールは6割以上が利用
今回調査にご協力いただいた152社のうち、いずれのツールも利用していない企業は11.2%に留まり、約9割の企業ではなんらかの営業ツール・マーケティングツールを利用しているということがわかりました。
今回の調査結果では、「一斉メール配信ツール」の利用が最も多く69.1%、次いで「名刺管理ツール」が64.5%となりました。「一斉メール配信ツール」は、定期的なメールマガジンの配信、新商品の告知、展示会やセミナーの案内のために利用しているとの回答が多くありました。「名刺管理ツール」に関しては、外出先で名刺情報を確認できる、チーム内で共有できるなどの利点が挙げられました。
<営業ツール・マーケティングツールの利用状況>
半数以上が各ツールの業務における役立ちを実感、まだ利用企業の少ない「生成AIツール」だが利用者のうち約8割が「役立っている」と回答
どの営業ツール・マーケティングツールにおいても、利用者の半数以上が「役に立っている」と回答しました。「一斉メール配信ツール」は85.7%、「名刺管理ツール」に関しては71.4%が「役立ち」を実感しており、利用企業が多い理由が窺えます。14.5%と利用企業はまだ少い「生成AIツール」ですが、利用者のうち約8割は「役立ち」を実感していると回答しました。利用用途としては、メールのタイトルや内容作成、画像生成ツールを利用してちょっとしたイラストを用意するなどが挙げられました。組織として利用するというよりは、個人単位の利用によるアイデア出しや、資料作成などに利用されているようです。
<営業ツール・マーケティングツールの役立ち度>
「データの連動が簡単になったらいい」「費用を抑えられるといい」などの意見や現場の声があった
営業・マーケティングツールに対しての自由記述で多く見られた意見を、抜粋してご紹介します。
<営業ツール・マーケティングツール全体ついて>
「データの連動や連携がより簡単になるとよい。」
「現場にとって使いやすく便利であるかが重要だと考えています。一方、ツールそのものが分かれていてサブスクの料金を合計すると結構な金額になってしまうので、それぞれのツールが合わさった商品を機能毎に料金設定して、わかりやすいものにして欲しい。(ツール毎にメーカーを変えたくない。)」
「1社のツールで囲い込まれるのは抵抗感があるが、それぞれのツールのデータ連携が強化されて欲しい。」
「社内の部門により採用しているツール・サービスが違うので、簡単にAPI連携できるようにしてもらいたい。」
「現場がツールを導入したくても、ツールの決裁権をもつ責任者・経営者の許可が下りない。」
<費用について>
「年間での契約がほとんどなので、実装してから切り替えの検討などが難しいことが多々ある。半年単位の契約などだとPDCAを回しやすいと感じることがある。」
「効果が出るまでの間、もう少し初期費用面を抑えられると導入のハードルが低くなるかもしれない。」
今回弊社では、初めて「製造業界における営業ツール・マーケティングツールの利用実態」についてのアンケートを実施しました。その結果、約9割の企業ではいずれかの営業ツール・マーケティングツールを利用しているということが明らかになりました。中でも多くの企業で利用されていたのは「一斉メール配信ツール」で、展示会やセミナーの集客、新商品・サービスの案内などで利用され、利用者の85%以上はツールの役立ちを実感しています。SFA・CRM・MAツールの中で比較すると、リードの獲得や育成に効果のある「MAツール」の利用者が最も多く、利用者のうち68%が役立ちを実感しています。「MAツール」の中には「一斉メール配信ツール」の機能が含まれている場合が多いため、その導入効果を実感する企業が多いのかもしれません。
「生成AIツール」については、まだ利用者は少ないものの、役立ちを実感しているという意見が多く見られました。企業として「生成AIツール」を導入するためには、いまだセキュリティ面での課題や社内稟議を通す必要があり、導入している企業が少ないのが現状です。そのため現在は、アイデア出しやメールのチェックなど、個人単位の利用がほとんどでした。
「営業ツール・マーケティングツール全体」に対して特に多かった意見は、企業によっては、部署や営業所で導入しているツールが違う場合があるため、「各ツールのデータ連携がより簡単に、わかりやすくなってほしい」という意見でした。
また、営業やマーケティング担当者はツールを導入したいが、決裁権を持つ責任者の許可が下りないという意見も複数見られました。営業担当であれば自分の足を動かすべきだという考え方がある一方、営業ツールやマーケティングツールは必ずしも営業が楽をするために導入するのではありません。単純作業や機械でできる作業をツールに任せることで生まれた時間を、より人的スキルが必要となる面談に充てたり、より多くの顧客にリーチする準備に充てたりと、顧客とより多くの接点を持つための手段だと考えられます。今回の調査では、ツール選定の際に最も重視する項目が「費用対効果」でしたので、ツールを導入したことにより得られる効果を社内で共有できると、新たな導入への道が開けるかもしれません。
■調査詳細データは下記サイトよりご確認ください
その他、調査全体の回答結果は下記より取得いただけます。
https://www.markerise.com/pm/survey-202310/
【調査概要】
調査期間:2023年10月2日(月) ~ 10月31日(火)
調査方法:インターネット調査
調査対象:製造業を主とする企業の営業・販促担当者
有効回答:152名
調査企画:株式会社マーケライズ
関連リンク
●株式会社マーケライズ
●<製造業界における営業ツール・マーケティングツールの利用実態を調査>約9割の企業は何らかのツールを利用中 半数以上が各ツールの業務における「役立ち」を実感