ニュース・WEB広告・ツール・事例・ノウハウまで
デジタルマーケティングの今を届けるWEBメディア

youtube
feed

コンテンツマーケティングの未来は「生成AI」が握る?128名のマーケターに聞くコンテンツ制作の現場の声【日本SPセンター調査】

時計2023.11.06

更新2023.11.06

日本SPセンター、コンテンツマーケティング・サーベイ

コンテンツマーケティングを実施している企業のマーケティング担当者を対象に、チーム体制・予算・戦略・業務プロセスなどに関するオンラインアンケートを実施。調査結果を公開。

株式会社日本SPセンターが運営する「コンテンツマーケティング・アカデミー」では、毎年「コンテンツマーケティング・サーベイ」を実施し、国内のコンテンツマーケティングの運営実態を定点観測しています。 

このたび、コンテンツマーケティングの業務に関わるビジネスパーソンを対象に、「コンテンツマーケティング・サーベイ 2023 Summer」を実施(回答期間:2023年7月15日~2023年8月31日)。「コンテンツマーケティングのビジネス上の成果」と「外注の活用」について、調査結果をとりまとめました。

調査結果のまとめ

1.コンテンツマーケティングのビジネス上の成果として、「非常にあてはまる」「ある程度あてはまる」と回答したのは、B2Bで65.3%、B2Cで47.2% 
⇒ 昨年の調査と比較して、B2B企業がB2C企業を逆転。前回からB2B企業は22.5ポイント増加、B2C企業は16.2ポイント減少。全体としてはやや増加しており、B2B企業のほうが若干、成果を感じているという結果に。

 2.「コンテンツ制作をする際に、生成AIを活用している」と回答したのは、B2Bで36.0%、B2Cで22.6%
 ⇒ 生成AIに注目が集まるが、コンテンツ制作の現場活用はまだわずか。現状ではB2C企業よりもB2B企業のほうで活用が進む。

 3.テキスト生成AIの活用法は「新たなアイデア出しや、切り口の考察」
 ⇒ テキスト生成AIを新たなアイデア出しに活用しているという回答がB2B、B2C企業で共に最多。続いて「記事の構成案作成」「記事の草稿作成」が多かった。

 4. 生成AIをコンテンツ制作に活用するために必要なのは「社内ガイドラインやルール整備」「最新情報の共有」「研修・教育プログラム」「費用対効果の高いツール」
⇒ 業務で生成AIを活用するためにチーム(組織)に何が必要か、という質問に対して、B2B企業では「最新情報の共有の仕組み構築」(40.0%)「社内ガイドラインやルール整備」(32.0%)「費用対効果と最適なツール選定」(22.7%)と続いた。B2Cでは、「社内ガイドラインやルール整備」(32.1%)「研修・教育プログラム」(32.1%)が並び、「最新情報の共有の仕組み構築」(20.8%)と続いた。

 5. 「ひとり以下チーム(専任ゼロ名も含む)」は、B2Bで48.0%、B2Cが58.5%。現場の人的リソース不足は継続。生成AI活用による業務効率化に期待
 ⇒ 「ひとり以下チーム(専任ゼロ名も含む)」の割合は、前回と比較して、B2Bで9.3ポイント減少、B2Cで18.5ポイント増加。B2B、B2C合わせた全体では増加傾向。生成AI活用を推進し、業務効率化をするメリットは大きい。

1.コンテンツマーケティングのビジネス上の成果として、「非常にあてはまる」「ある程度あてはまる」と回答したのは、B2Bで65.3%、B2Cで47.2% 

コンテンツマーケティングにおけるビジネス上の成果に関する質問では、B2B企業とB2C企業で一定の傾向が見られました。具体的には、B2B企業で「非常に成果を上げている」と自評した企業は13.3%、さらに「ある程度あてはまる」と回答した企業が52.0%でした。合計すると、約65.3%のB2B企業が何らかの成果を報告しています。
一方、B2C企業では、「非常に成果を上げている」と感じているのはわずか1.9%、そして「ある程度あてはまる」と評価している企業が45.3%であり、合計で47.2%の企業が成果を感じています。

本調査を実施した時点ではB2B企業のほうが、B2C企業よりもコンテンツマーケティングで成果を実感しているようです。

コンテンツマーケティングのビジネス上の成果として、「非常にあてはまる」「ある程度あてはまる」と回答したのは、B2Bで65.3%、B2Cで47.2%

2.「コンテンツ制作をする際に、生成AIを活用している」と回答したのは、B2Bで36.0%、B2Cで22.6%

生成AIが2023年から世界的なブームになっています。今回からコンテンツマーケティングサーベイにも、生成AIについての質問を新たに追加しました。コンテンツマーケティングに取り組んでいる企業は、生成AIをどの程度活用しているのでしょうか。

「コンテンツ制作をする際に、生成AIを活用しているか」という質問に対し、B2B企業では「非常にあてはまる」と回答したのが、5.3%、「ある程度あてはまる」が30.7%(合計36.0%)。一方、B2C企業では、「非常にあてはまる」と回答した企業は0%、「ある程度あてはまる」が22.6%(合計22.6%)という結果になりました。

コンテンツマーケティングに取り組んでいる企業で、生成AIを活用しているのは、わずか3、4社のうち1社のみと、全体的に普及している状況ではないようです。また、B2B企業(合計36.0%)のほうが、B2C企業(合計22.6%)よりも活用が進んでいるようです。

この結果を見ると、サーベイが2023年7月~8月時点の集計であることを踏まえても、話題の大きさと比べて国内では生成AIの利用率が低いという印象を受けます。今後、Microsoftの「Co-pilot」やAdobeの「Firefly」といった、すでに多くのユーザーが活用している製品で生成AIの機能が利用できるようになると、普及状況がどのように変わるのかに注目です。

コンテンツ制作をする際に、生成AIを活用している

3.テキスト生成AIの活用法は「新たなアイデア出しや、切り口の考察」

テキスト生成AIをコンテンツマーケティングに取り入れている企業は、具体的にどのような業務プロセスで利用しているのでしょうか?

B2BおよびB2C企業の両方で最も利用が広がっているのは、「新たなコンテンツのアイデア出しや切り口の考案」です。B2B企業(64.0%)の方がB2C企業(45.3%)よりもこの点での活用が進んでいることが見受けられます。

続いて、「記事の構成案作成」、「記事の草稿作成」、「コンテンツの設計」といった業務プロセスでの利用が続きますが、それぞれ10〜30%に留まっています。これは、現時点での生成AIの主な活用が、長い文章の作成や、複雑な文章構成よりも、アイデアのブレインストーミングにより適しているチャット形式であることが一つの理由でしょう。今後、生成AIが様々なソフトウェアに組み込まれると、活用方法が広がっていくことが予想されます。

テキスト生成AIの活用法は「新たなアイデア出しや、切り口の考察」

4. 生成AIをコンテンツ制作に活用するために必要なのは「社内ガイドラインやルール整備」「最新情報の共有」「研修・教育プログラム」「費用対効果の高いツール」

様々なメディアで「生成AIブーム」が盛り上がる一方で、コンテンツ制作の現場では、実務での活用が期待したようには進んでいません。活用を後押しするためには、いったい何が必要なのでしょうか。

生成AIをもっと活用するために、制作チームに必要なことを尋ねると、B2B企業では「最新情報の共有(40.0%)」、「社内ガイドラインやルール整備(32.0%)」、「費用対効果の高いツール(22.7%)」という優先順位。一方、B2C企業では、「社内ガイドラインやルール整備(32.1%)」、「研修・教育プログラム(32.1%)」、「最新情報の共有(20.8%)」という優先順位でした。

B2B企業では、「最新情報の共有(40.0%)」に力を入れていることから、生成AIを効果的に使って成果を出そうという意気込みが伺えます。一方で、B2C企業は、「研修・教育プログラム(32.1%)」を優先していることから、生成AIを安全かつ正確に運用するための慎重な姿勢が見てとれます。

生成AIをコンテンツ制作に活用するために必要なのは「社内ガイドラインやルール整備」「最新情報の共有」「研修・教育プログラム」「費用対効果の高いツール」

5. 「ひとり以下チーム(専任ゼロ名も含む)」は、B2Bで48.0%、B2Cが58.5%。現場の人的リソース不足は継続している。生成AI活用による業務効率化に期待

コンテンツマーケティングを実行するチームの規模は、どのくらいなのでしょうか?

「チームに専任のメンバーは何名いますか?」という質問に対し、B2B企業の48.0%、B2C企業の58.5%が「0名(専任のメンバーはいない)」または「1名」と回答(Q5)。

コンテンツマーケティングに取り組む企業の約半数が「ひとり以下チーム」で、昨年実施したサーベイから変わらぬ「孤軍奮闘」状態であると考えられます。

「ひとり以下チーム(専任ゼロ名も含む)」は、B2Bで48.0%、B2Cが58.5%。

今回の調査は2023年7-8月時点のものですが、引き続き2024年も生成AIが、マーケティングやコンテンツ制作の分野での最重要テーマになることは間違いないでしょう。「コンテンツマーケティング・アカデミー」では、コンテンツマーケティングにおける生成AIの活用実態の調査を継続していきます。

また、当アカデミーでは、2023年12月4日から12月8日に「CONTENT MARKETING DAY2023(https://lp.contentmarketinglab.jp/cmd2023)」を主催・実施します(オンデマンド方式のコミュニティイベント)。今回の調査レポートをふまえ、コンテンツ、マーケティング、テクノロジーそれぞれの側面から、生成AIの現場活用に関する様々な議論につなげてく予定です。

■調査の概要 
調査期間:2023年7月15日~2023年8月31日 
調査対象:コンテンツマーケティングを実施している企業のビジネスパーソン、コンテンツマーケティングの戦略立案や、コンテンツマーケティング業務(コンテンツ制作含む)に関わるビジネスパーソン
調査方法:WEBアンケート調査 
対象者数:128名(B2B:75名、B2C:53名) 
調査事項:実施しているコンテンツマーケティングのチーム体制・予算・戦略・業務プロセスなど 
調査方法:オンラインイベント「CONTENT MARKETING DAY 2023 コンテンツVer. (https://lp.contentmarketinglab.jp/cmd2023_cv)」の参加者に対してのWEBアンケート(フォームへの入力)により回収  
調査協力:オウンドメディア勉強会 

全調査結果を含む詳細版は「コンテンツマーケティング・サーベイ2023 Summer」特設ページにて後日公開予定(登録不要・2023年11月): 
・調査レポート(完全版):PDF 

▼「コンテンツマーケティング・サーベイ2023 Summer」特設ページ
https://lp.contentmarketinglab.jp/cma/survey2023_summer
▼Content Marketing Academy
https://lp.contentmarketinglab.jp/cma/

▼CONTENT MARKETING DAY2023
https://lp.contentmarketinglab.jp/cmd2023

関連リンク

株式会社日本SPセンター
コンテンツマーケティングの未来は「生成AI」が握る?128名のマーケターに聞くコンテンツ制作の現場の声

当ウェブサイトでは、サイトの利便性向上を目的に、クッキーを使用しております。
詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。また、サイト利用を継続することにより、クッキーの使用に同意するものとします。
同意する