こちらの記事は株式会社アドフレックス・コミュニケーションズとの連携で掲載しています。
「ディスプレイ広告はどういう効果があるの?」
「リスティング広告とどう使い分ければいいの?」
とお悩みの方へ。
ディスプレイ広告は、Webサイトなどが用意している広告枠に表示させるものです。企業の多くがリスティング広告とディスプレイ広告を併用していますが、効果的なターゲット層や配信する仕組みはそれぞれ異なり、マーケティングの目的に応じて使い分ける必要があります。
この記事ではディスプレイ広告を始めたい方に向けて、概要やメリット・デメリット、知っておくべき種類をご紹介します。
目次
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは: Webサイトなどに設置された広告枠(ディスプレイ)に表示する広告全般を指す。 |
画像以外にも動画・テキストといった種類があり、配信側が設定できます。比較的バナー形式で掲載されることが多いため、「バナー広告」と呼ばれることもあります。
ディスプレイ広告枠の代表格に、Yahoo! JAPANのトップページが挙げられます。その他ブログサイトやSNSにも配信でき、配信するにあたって、効果的な戦略が必要です。
ディスプレイ広告にはリンクが設定されており、広告をクリックするとランディングページ(LP)などのサイトに遷移します。問い合わせや資料ダウンロード、商品紹介ページなど、ユーザーにアクションを起こしてほしいページに誘導し、成果を上げていく仕組みです。
参考記事:
バナー広告とは?認知拡大にも有効なWeb広告の特徴を解説
ディスプレイ広告とリスティング広告の違い
ディスプレイ広告は、リスティング広告と比べて以下の点が大きく異なります。
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表示場所
ディスプレイ広告はYahoo!などがあらかじめ設置している広告枠に表示されます。Webサイトの場合はサイトの中央や右端に設定されるのが一般的で、ユーザー側のアクションとは特に関係なく、サイトを閲覧しているだけで表示されます。
リスティング広告の場合、検索エンジンでユーザーがキーワード検索をして初めて広告が表示されます。検索結果画面にテキスト形式で表示され、タイトルに「広告」とついている点が特徴です。
配信ターゲット
ディスプレイ広告のターゲットは「配信先のWebサイトを閲覧した人」と広範囲です。その他め、顕在層も含まれますが、商品やサービスを知らない、興味・関心の低い潜在層が主なターゲットとなります。広告を通じて「こんな商品もあるのか」と知ってもらうことで、後々の購入や利用につなげていきます。
ディスプレイ広告は「コンテンツ連動型広告」ともいわれ、媒体が扱うコンテンツの内容に連動しています。これはプログラムがWebページのテキスト情報などを分析することで、よりユーザーにマッチしたコンテンツを掲載するためです。
一方、リスティング広告のターゲットは「キーワードを検索した人」です。例えば「新しいゴルフクラブが欲しい」など、すでにニーズが明確化している顕在層が対象となります。今すぐ商品が欲しい、いわゆる「今すぐ客」にアプローチすることで即購入や利用を狙います。
リスティング広告は別名「検索連動型広告」ともいわれ、検索キーワードに応じてより効果的な広告に切り替えて配信します。例えば「ゴルフクラブ」と検索した人に、自社のゴルフクラブやボールの広告を配信します。
広告形式
ディスプレイ広告は画像のほか、画像+テキストのバナー、テキストや動画など複数の形式があります。アクセスランキングの下部に「広告」や「PR」としてテキスト形式で配信される広告も、ディスプレイ広告の形式の1つです。
リスティング広告はテキスト形式で検索エンジンの検索結果の上部または下部に表示されます。検索結果の一部のように馴染んで見えますが、タイトルの先頭に「PR」「広告」とついており、広告かどうか一目で判断できる点が特徴です。
参考記事:
【3分で分かる】リスティング広告とは?費用から運用方法まで、すべて解説
ディスプレイ広告のメリット・デメリット
ディスプレイ広告には、以下のメリットがあります。
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ディスプレイ広告のメリット
・潜在層にアプローチできる
ディスプレイ広告は、「その分野に興味はあるけれどまだ自社製品を知らない」潜在層へアプローチできます。
例えば、革小物に関する内容を紹介するサイトに、革財布やキーケースの広告を配信したとします。サイト訪問者は革小物に興味を持っている人なので、広告に触れることで「こんな商品もあるんだ」と好意的に認知してもらえ、クリックされる可能性も高くなります。このようにコンテンツの内容と連動して表示される点が、ディスプレイ広告のメリットの1つです。
・画像・動画といった視覚的訴求ができる
人の脳は文字よりも画像のほうが直感的に理解できるため、視覚的訴求力が上がります。リスティング広告はテキスト形式ですが、ディスプレイ広告は画像や画像+テキストといった形式が一般的です。そのため、デザインや画像を工夫することでアピール力が高められます。
・リマーケティング(リターゲティング)配信ができる
ディスプレイ広告は、Cookie情報を活用して一度サイトを訪れたものの、購入などコンバージョン(CV)に至らなかったユーザーへリターゲティング配信することでアピールできます。
・クリック単価(CPC)が安い
ディスプレイ広告は、リスティング広告と比べてターゲットユーザーが多く、クリック単価(CPC)を抑えやすくなっています。
ディスプレイ広告のデメリット
ディスプレイ広告のデメリットとして、リスティング広告よりもコンバージョン率(CVR)が低い点が挙げられます。
ディスプレイ広告のCVRが低くなる理由は、ターゲットが潜在層の認知獲得や、ブランドイメージの向上など、長期的なスパンで効果が現れるためです。短期的なCVRで見ると、顕在層へアプローチするリスティング広告には劣ってしまいます。
ディスプレイ広告は潜在層へアピールするには有効な手法です。自社の商品購入やサービス利用をユーザーの検討ラインナップに入れてもらえるように、認知度や好感度を上げる取り組みが重要となります。
参考記事:
Webサイトにおける最終成果を表す重要な指標。コンバージョンとは?
ディスプレイ広告には、Googleが提供する「Googleディスプレイネットワーク」とYahoo!が提供する「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)」の2大ネットワークがあります。ディスプレイ広告の機能としてはこの2つに大きな違いはありません。
配信メニューや掲載先に違いがあるので、自社に合っているものを選びましょう。
ディスプレイ広告の種類(2大ネットワーク)
Googleディスプレイネットワーク
Googleディスプレイネットワーク(GDN)は、Googleが提供する広告ネットワークです。
Google MAPやGoogle Chrome、GmailといったGoogleのサービス以外に、Googleと提携しているサイトに設置された広告枠に配信されます。Googleと提携するサイトにはYouTubeやアメーバブログをはじめとする200万以上※のサイトやアプリがあり、今後も増えていくでしょう。(2021年10月時点)
※参照:広告とデータ – Google セーフティーセンター
配信できる広告形式は、以下の4種類です。
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※参照:ディスプレイ広告と Google ディスプレイ ネットワークについて – Google 広告 ヘルプ
また、GDNには「Googleファインド広告」という配信メニューがあります。
YouTubeのホームフィードや保有ユーザー数の多いDiscover、Gmailの「プロモーション」タブや「ソーシャル」タブに配信され、多くの見込みユーザーにアピールできます。1つのキャンペーンで3つの媒体に広告を配信できるため、より幅広いユーザーへアプローチできる点がメリットです(ただし、配信先を限定することはできません)。
※参照:ファインド キャンペーンについて – Google 広告 ヘルプ
4-2.Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)(YDA)は、Yahoo!関連サイトに広告を配信できるネットワークです。配信先は Yahoo!が提供するYahoo!ニュースや Yahoo!知恵袋、Yahoo!メールの他に、クックパッドやAII Aboutといった連携サイトがあります。
配信できる広告形式は、以下の5種類です。
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※参照:Yahoo!の「ディスプレイ広告(運用型)」(バナー広告)
YDAは、2021年6月24日まで「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」として提供されていました。管理画面が大きくなる、アルゴリズムの変更といったアップデートは行われましたが、基本的な機能は変わりません。
※参照: Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)提供終了のお知らせ
YDAには「Yahoo!PCブランドパネル広告」(通称:ブラパネ)という配信メニューがあります。これは Yahoo! JAPAN(PC版)のトップページにあるブランドパネルに掲載されるもので、動画・画像の両方を掲載できます。
※参照:Yahoo!広告ヘルプ
Yahoo! JAPANのトップページは特に多くのユーザーが目にする場所です。信頼度が高まり、認知度向上やブランディングに効果的でしょう。
上記のように、GDNと YDAでは配信先や配信方法に違いがあります。ターゲティングについても違いがあるため、詳しくは「ディスプレイ広告を成功させるポイント」の「ターゲティング」にて解説します。
参考記事:
GDNとYDA(旧YDN)の違いとは?両媒GDNとYDA(旧YDN)の違いとは?両媒体の特徴をわかりやすく解説
ディスプレイ広告を成功させるポイント
ディスプレイ広告を成功させるポイントは、以下の4つです。
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配信目的を明確にする
広告配信の前に、まずは目的を明確にする必要があります。ディスプレイ広告の場合、配信目的は主に以下の2つが挙げられます。
広告配信の前に、まずは目的を明確にする必要があります。ディスプレイ広告の場合、配信目的は主に以下の2つが挙げられます。
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レスポンスとは反響を意味し、広告では購入や資料ダウンロード、サンプル請求といったユーザー行動をレスポンスと言います。
ディスプレイ広告の場合、レスポンス目的で配信するなら費用対効果がポイントになります。ユーザーが興味を持ちそうな内容に絞り、少ない費用で大きな効果を目指します。
ブランディングの場合、まずは知ってもらうこと・良いイメージを持ってもらう事を目的にします。しかし世の中に溢れている商品やサービスの中から自社を選んでもらうのは至難の業です。短期的には効果が出にくいため、中長期的にブランド認知や顧客ロイヤルティ(顧客が商品やサービスに対して感じる信頼や愛着)の向上を狙います。
クリック単価が低く潜在層にアプローチできるディスプレイ広告は、ブランディングにうってつけの方法です。アプローチできるユーザー層の範囲は広いですが、ターゲットを明確にしてユーザー属性を絞り、より効果的にブランディングを行います。
また、自社に全く関連のないサイトに表示させないよう、配信リストから外すこともできます。「このサイトに訪問するユーザーは、自社に興味を持たないだろう」と考えるサイトがあれば、除外しておくことでより効率的に広告マーケティングを行えます。
ターゲティング
GDNとYDAでは、ターゲティング機能に違いがあります。GDN、YDAともに「年齢」や「性別」「地域」、「使用デバイス」などの指定ができます。
GDNは「子供の有無」と「世帯収入」も指定できる点が特徴です。子供関連の商品やサービスであれば子供の有無はぜひ指定したいですし、世帯収入に応じて反響が変わるサービスなら世帯収入の指定も重要となります。
YDAには、特定のキーワードを検索したことのあるユーザーをターゲティングする「サーチターゲティング」があります。過去の検索履歴もターゲットにできる点は、YDAの強みと言えます。
クリエイティブ
潜在層にアプローチするディスプレイ広告は、特にユーザーの興味を惹きつけるクリエイティブを考える必要があります。
例えば、「季節感があるデザインで目を引く」「誘導(CTA)ボタンをクリエイティブの下部に設置してアクションを起こしやすくする」など、クリエイティブの工夫次第で広告の実績が大きく変わってきます。
GDNの場合、おすすめの方法として以下のポイントが紹介されています。
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※参照:Google 広告 ヘルプ
どのような広告でも配信前に審査があります。審査に落ちてしまうケースも多いので、各ネットワークの基準はおさえておきましょう。
例えば「No.1」などの最上級表現や「血液をサラサラにする」などの薬機法に触れる表現は審査に落ちるケースがあります。審査前に、以下の各基準をチェックしておきましょう。
Yahoo!広告 広告掲載基準:
https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/guideline/articledetail?lan=ja&aid=1491
Google 広告のポリシー:
https://support.google.com/adspolicy/answer/6008942?hl=ja
参考記事:
https://www.ad-flex.com/column/adflex-column/2021120351589/
ディスプレイ広告のサイズ一覧!優先して準備すべき画像サイズも解説
表示場所
ディスプレイ広告では表示場所を絞ることができます。例えばサイトやアプリ、動画といった媒体から、表示場所を任意で決められます。「どの媒体が一番アピールできるだろう」と考え、商品やサービスと最も親和性の高い媒体を選びます。
まとめ
今回の内容をまとめると、以下になります。
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ディスプレイ広告は潜在層に広くアピールでき、ブランディングやレスポンス目的におすすめです。成功のポイントを押さえ、ぜひ成果を上げてください。
参考記事:
ディスプレイ広告にかかる費用はどのくらい?運用時のポイントも紹介