

2025.07.23
2025.07.23
目次
サクラサクマーケティング株式会社(https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/)は10歳〜50歳の男女300人を対象に、日常生活でのAIの利用に関するアンケートを行ないました。
近年、AI技術は急速に進化し、私たちの日常生活や仕事における活用が広がりつつあります。こうした状況を踏まえ、弊社では一般ユーザーにおけるAIの活用実態を明らかにする目的で、300人を対象にアンケートを実施しました。
【調査概要】
【調査結果のサマリ】
アンケート結果からは、次のような実態がわかりました。
その一方で、回答の正確性やプライバシー・データ漏洩といった課題への懸念も明確になっています。
以下、アンケート結果の詳細を掘り下げ、現代の一般ユーザーにおけるAI活用のリアルな姿と、今後のAIに期待することを詳しく見ていきます。
※実際の記事はこちらもご参照ください。
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/ai-user-reports
まずはアンケート回答者が現在どのようにAIツールを利用しているのか、その利用時期、頻度、そして具体的な利用ツールについての調査結果を見ていきましょう。
回答者が直近でAIを利用した時期を見ると、過半数にあたる54%が「1週間以内」と回答しています。また、「1か月以内」に利用した人も26%おり、これらを合わせると全体の80%が1か月以内にAIを利用していることになります。
AIの利用頻度については、「毎日」利用している人が19%、「週に数回」利用している人が42%となり、これらを合わせると回答者の約6割(61%)が日常的にAIを利用している実態が明らかになりました。一方で、「月に数回」利用する人は23%、「ほとんど使わない」という人も16%存在します。
これらの結果から、回答者の多くがAIを比較的高い頻度で利用しており、日常生活や業務のなかでAIが浸透しつつある様子がうかがえます。
回答者がよく利用しているAIツールを複数選択形式で尋ねたところ、最も利用率が高かったのは「チャットAI(例:ChatGPT、Gemini)」で、回答者の52%が利用していると回答しました。次いで利用されているのは、「音声アシスタント(例:Siri、Alexa)」が17%、「画像生成(例:Midjourney)」が15%、「翻訳・文章校正(例:DeepL)」が14%となっています。
この結果から、会話しながらさまざまなタスクに対応できるチャットAIが広く普及している現状がわかります。また、音声アシスタントや翻訳・文章校正、画像生成といった特定の機能に特化したAIツールも、一定のニーズがあるようです。
ここからは、回答者がどのような目的でAIツールを利用しているのか、そしてどのような場面で特に役立っていると感じているのかについて、アンケート結果から分析します。
AIを使っているおもな目的(複数選択可)を尋ねたところ、最も多かった目的は「情報検索・要約」で、回答数の30%を占めました。
次に多かった目的は、「文章作成・メール支援」と「学習・調べ物」で、どちらも回答数の20% となっており、日常的なコミュニケーションや自己学習の場面でもAIが役立てられていることがわかります。
その他のおもな目的としては、「クリエイティブ(画像・動画制作)」が13%、「娯楽(チャット、ゲーム)」が9%、「生活支援(スケジュール管理など)」が6%と続いています。
「その他」として挙げられた目的には、「コード生成」や「プログラミング」、「暇つぶし」などがありました。これらの回答は、特定の専門的な用途や娯楽としてもAIが活用されていることを示唆しています。
AI利用で最も役立っていると感じる場面についての自由記述からは、多岐にわたる具体的な活用シーンが明らかになりました。回答を分類すると、以下のような場面でAIの利便性を実感している人が多いようです。
調べ物・情報収集の効率化
【以下、自由記述から抜粋】
文章作成・校正・翻訳
【以下、自由記述から抜粋】
プログラミング支援
【以下、自由記述から抜粋】
クリエイティブ制作
【以下、自由記述から抜粋】
話し相手・相談相手としての利用
【以下、自由記述から抜粋】
定型作業の効率化・自動化
【以下、自由記述から抜粋】
その他
【以下、自由記述から抜粋】
これらの回答からは、回答者がAIを単なる検索ツールとしてだけでなく、文章作成、プログラミング、クリエイティブ制作、さらには精神面でのサポートまで、非常に多様な場面で活用されている様子が読み取れます。
特に、時間のかかる作業の短縮や、自分だけでは難しい作業のサポートといった点にメリットを感じている人が多いようです。
ここでは、回答者がAIを利用するうえで感じている効果や利便性、そして同時に感じているデメリットや課題について、アンケート結果から考察します。
AIのどのような点が便利だと感じているか(複数選択可)を尋ねた質問では、「情報検索や要約が短時間でできる」が最も多く、回答数の30%を占めました。次に多かったのは「翻訳や文章校正が手軽に行なえる」で19%、続いて「メール・レポートなどの文章作成を支援してくれる」が18%となりました。
これらの結果から、AIが情報収集の効率化ツールとしてだけではなく、文書作成といった日常的・業務的なタスクの効率化にも貢献している様子がうかがえます。
その他の回答としては、「画像や動画などクリエイティブ制作が簡単にできる」が13%、「定型的・単純作業(データ入力、フォーマット変換など)を自動化できる」が11%、「データ分析や可視化を素早く行なえる」が8%となっています。
上記の回答から、AIが単なる情報検索でなくクリエイティブな作業や専門的な作業、さらには定型的な作業の効率化にも役立っていることがわかるでしょう。
AI利用で感じているデメリットや課題(複数選択可)を尋ねたところ、最も多かったのは「回答の正確性への不安」で、回答数の42%に上りました。現状、AIが出力する情報の信頼性について多くのユーザーが懸念を抱いているようです。自由記述でも「ちゃんと動作してくれない」といった声が見られました。
次に多かった回答は「プライバシー・データ漏洩」に関する不安で、33%でした。個人情報や機密情報の取り扱いについて、セキュリティ上の懸念を感じているユーザーが多いことがわかります。その他の課題としては、「使い方の難しさ」が16%、「費用負担」が9%です。なお、「特になし」という回答も一定数存在しました。
上記の結果から、AIが普及している一方で情報の正確性やセキュリティ面、使いやすさなどの面に課題を感じているユーザーが多いことがわかります。
最後に、回答者が今後のAIサービス、特に有料サービスに対してどのような意向を持っているか、そして将来的にどのようなAIの登場を期待しているかについて、アンケート結果から分析します。
「今後、有料のAIサービスを利用したいか」を尋ねたところ、回答者の意向は分かれる結果となりました。
最も多かった回答は、「できれば無料で利用したい」で、回答数の34%を占めました。これは、現在の無料サービスで満足しているユーザーや、追加費用をかけたくないと考えているユーザーが一定数いることを示しています。
次に多かったのは、「内容や金額によっては利用を検討する」で26%でした。この層は、有料であっても、サービスの内容や価格次第で利用を検討する、比較的柔軟な姿勢を持っているといえます。
また、「積極的に利用したい」と回答したユーザーは23%でした。これは、AIの価値を高く評価し、より高度な機能やサービスに料金を支払うことに前向きなユーザー層が存在することを示しています。
一方で、「有料サービスは利用したくない」という回答も15%あり、有料化に対して否定的なユーザーも少なくないことがわかるでしょう。また、「わからない」と回答したユーザーも4%いました。
これらの結果から、多くのユーザーがAIの利便性を感じている一方で、有料サービスへの移行には慎重な姿勢が見られ、価格やサービス内容が今後の有料AIサービスの普及において重要な要素となることがうかがえます。
今後、どのようなAIが出ると良いかについて自由記述で尋ねた結果からは、多岐にわたるさまざまな期待が寄せられていることが明らかになりました。回答を分類すると、以下のような方向性のAIが求められているようです。
正確性・信頼性の向上
【以下、自由記述から抜粋】
人間性・対話能力の向上
【以下、自由記述から抜粋】
生活支援・パーソナル化
【以下、自由記述から抜粋】
専門分野・特定のタスクへの特化
【以下、自由記述から抜粋】
クリエイティブ・エンタメ分野の進化
【以下、自由記述から抜粋】
操作性・アクセシビリティの向上
【以下、自由記述から抜粋】
コスト・アクセスの改善
【以下、自由記述から抜粋】
その他
【以下、自由記述から抜粋】
これらの回答からは、多くのユーザーがより高いレベルの正確性や信頼性、人間のような自然な対話能力、そして個々のライフスタイルに合ったパーソナルなサポートをAIに期待している様子がうかがえます。
また、画像・動画・芸術作品の生成といったクリエイティブ分野でのさらなる進化や、コストや使いやすさといった実用面での改善も求められています。
本調査結果は、AIがすでに多くのユーザーの生活や仕事に浸透し始めていて、情報処理やコミュニケーション、業務効率化などさまざまな面でその利便性が享受されている現状を浮き彫りにしました。しかし同時に、情報の正確性やプライバシーといったAI特有の課題に対するユーザーの懸念も大きいこともわかっています。
今後のAIサービスの普及、特に有料サービスへの移行や、ユーザーの期待に応えていくためには、「高精度かつ信頼できる情報提供」「強固なプライバシー・セキュリティ対策」といった現在の課題克服が不可欠といえます。
さらに、ユーザーが求める「人間らしい対話」「パーソナルな支援」「専門性」といった要素を取り入れ、より多様で質の高いサービスを提供していくことが、AI技術のさらなる発展と社会への浸透において重要な鍵となるでしょう。
PDF資料:AIの活用シーンとユーザーが抱える課題
d61639-16-f171d62fb6945756d605de15da63cf43.pdf
●サクラサクマーケティング株式会社
●【アンケート調査】AI浸透率80%超!情報検索から「心のケア」まで、日本人が明かすAI活用のリアルと懸念