SNSで活躍するインフルエンサーの影響力は年々増加しており、インフルエンサーマーケティングに取り組む企業も増えています。
よくインフルエンサーは「消費者に近い存在である」と言われますが、どのような人たちなのか、芸能人とはどう違うのかはご存知ではない方も多いのではないでしょうか。
インフルエンサーマーケティング、インフルエンサー事務所運営、インフルエンサーや芸能人が利用するファンコミュニティアプリ運営の経験から、その特徴をご紹介します。
インフルエンサーと芸能人の違いとは
インフルエンサーとは、過去にはブログなどをメインに活動していましたが、SNSの利用率上昇に伴い、いまではSNSで活動する影響力のある人のことを指すようになりました。
インフルエンサー=影響力のある人、という意味で、広義では芸能人やタレントなどもインフルエンサーと言えます。
では、インフルエンサーと芸能人にはどのような違いがあるのでしょうか。
簡単に比較をするのであれば、インフルエンサーは主にSNSを介して影響力を持つ人であり、俳優やタレントなど芸能人と呼ばれる人は芸能業界で働く人のことを指します。他にも、以下のような違いがあります。
- セルフプロデュース
インフルエンサーは、だれでも始められるため、基本的に自己プロデュースをしている人が多いです。対して芸能人は誰でもなれる訳ではありません。芸能事務所にオーディションやスカウトを通じて所属し、プロデュースやマネージメントを受けるケースの方が多くなります。
しかし最近では、インフルエンサー事務所によるオーディションや育成プロデュースが行われるといったケースも見られるようになってきました。
- 事務所運営
上述のプロデュースをどちらが中心になっているかによって、事務所の形態も異なってきます。インフルエンサー事務所は主に企業とのやり取りであったり、インフルエンサーの活動をサポートするようなケースが多く、自身のブランドや方向性はインフルエンサー側が握っていることの方が多いです。
対して芸能事務所は、本人のブランディングを事務所でプロデュース・マネージメントしていることも多く、SNSアカウント運用も事務所側が管理しているケースも珍しくありません。どちらの影響力が強い弱いというわけではなく、あくまで人によって異なります。
このように、インフルエンサーと芸能人には違いはありますが、活躍フィールドやプロデュース・事務所の運営などは明確な領域が薄れてきており、すでにこれらで区別するのは難しくなっています。ではインフルエンサーとして活躍する人には他にどのような特徴があるのでしょうか。
人気インフルエンサーの特徴
- ファンとの関係が非常に大切
インフルエンサーはファンとの距離の近さからも、支えてくれるファンのことをよく理解しており、非常に大事に思っています。もちろん、芸能人であろうとファンが大事であることは同じですが、ファンを騙すようなことや、期待を裏切るようなことは極力避けます。
- 自分のブランドを傷つけるようなことはしない
インフルエンサーはセルフプロデュースをしている人が多くいます。そのため、自分に沿わないこと、ファンが喜ばないようなものは避けたがります。
特にPR案件に慣れてきているインフルエンサーは、依頼があった商材と自分の相性が良いか、企業が求めるものを作れるかといった点をきちんと見ており、お断りをされる場合もあります。
- ステマをしない
ステルスマーケティングの規制によって企業側の対応が注目されていますが、インフルエンサーにとってステマ行為はファンを裏切ることになります。日頃から炎上リスクなどについても注意を払っているため、ステマを依頼するような企業とは取引を行いません。
- 案件時のビジネスマナーは人によってさまざま
タイアップ投稿などの案件を実施する際、企業や代理店の担当者とのやり取りが発生しますが、ビジネスマナーは人によってさまざまです。社会人経験があり企業同士のやり取りと何ら変わらない人もいますし、社会人未経験や学生もおりカジュアルなやり取りになる人もいます。
企業がインフルエンサーとうまく付き合うには
ここまで企業がインフルエンサーと関わりがあるのは、インフルエンサーマーケティングを実施するタイミングでしょう。
では、インフルエンサーと案件を進めていくにあたってどのように向き合っていけば良いでしょうか。上手にインフルエンサーマーケティングを進めていくにあたってのポイントをご紹介します。
- インフルエンサーマーケティングのメリットを正しく理解する
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサー本人の拡散力に期待する面もありますが、他の広告メディアと同様に捉えてはいけません。むしろリーチ力だけを期待するのであれば、他の広告メディアを選択する方が良いでしょう。
インフルエンサーマーケティングのメリットは、インフルエンサーとファンとの深いつながりがあるために伝わる情報があることです。インフルエンサーという”人”が発信するものだからこそ、他の広告メディアとは違う届け方ができることを改めて理解しておくべきです。
- インフルエンサーのファンに向けた投稿であることを意識する
PR投稿されたコンテンツを見るのは、主にインフルエンサーのファンとなります。インフルエンサーの投稿を見に来たファンが、楽しめるものであることが重要です。
- インフルエンサーの世界観を理解する
商品やサービスのイメージを実現してもらうことも大切ですが、それがインフルエンサーの世界観を崩さなければならないのであれば、施策にはあっていないインフルエンサーということになります。商品のイメージとインフルエンサーのイメージがあうかどうかの選定も重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。インフルエンサーマーケティングはデジタル広告のようなシステム的なものではなく、人が作る広告となります。より良い広告を作るために、お互い理解し向き合うことが大切です。