
2026.03.09
2026.03.09
目次
SEO、LLMOなどのデジタルマーケティング支援を行う株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズは、全国のEC事業者179名を対象に、 EC担当者における生成AI対策の進捗状況や成果について調査しました。
・AI経由での自社サイトへの流入について、約8割が生成AI経由の流入の有無を確認
・そのうち、ここ半年〜1年の生成AI経由の流入について82.6%が「増えている」と実感
・自社情報がAI上で正しく・頻繁に言及されるようにするための取り組みは84.9%が実施
・「AIによる購買代行(エージェンティックコマース)」についても全体の約8割が将来的な影響を見込んでいる
生成AIの普及によりユーザーの購買行動が変化するなか、企業のAI検索対策も変わり始めています。
従来の検索エンジンでの比較検討に加え、生成AIの登場後は、新たな流入経路としての可能性に注目が集まり、EC事業者の間でも生成AI経由の流入数を重視する動きが広がっています。
さらに、ユーザーがAIに商品選びについて相談した際に、自社商品が候補として挙がるかどうかが検討の出発点となる状況を踏まえ、流入数だけでなく「AIにどれだけ言及されるか」や「どのように推薦されるか」についても注目が集まってきています。
加えて最近では、AIが比較・選定から購入手続きまで担う仕組みも登場しています。Googleが2026年に発表したUniversal Commerce Protocol(UCP)は、その動きを示す一例です。
生成AI経由の流入把握、AIに推薦されるための情報設計、そしてAIが購入代行まで担う未来への備えと、AI検索対策をめぐる情報が目まぐるしくアップデートされるなか、EC担当者はどの段階まで対応を進めているのでしょうか。本調査は、その取り組み状況を明らかにすることを目的に実施しました。
※グラフの数字は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
<調査結果の引用・転載時のお願い>
本記事の調査結果や画像を引用する場合は、「株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ」の名前を明記のうえ、引用元として以下のリンク設置をお願いいたします。
https://www.plan-b.co.jp/news/ec_ai_report202602/
本調査では、AI検索・購買代行への対応状況を整理するため、取り組みを3段階に区分し、どの段階まで進んでいるのかを検証しました。
まず、「生成AI経由の自社サイト・商品ページへの流入の有無を把握しているか」について尋ねたところ、「数値を含めて把握している」59.2%と回答し、「流入の有無は把握している(数値までは見ていない)」20.7%と合わせると、約8割のEC担当者がすでに生成AI経由の流入の有無を確認していることがわかりました。一方で、約2割はまだ把握できておらず、対応状況には差が見られます。

生成AI流入の可視化は、今後の戦略設計の前提となる重要なステップであり、EC業界においても計測体制の整備が進んでいることがうかがえます。
前問でAI経由の流入を「数値を含めて把握している」または「流入の有無は把握している(数値までは見ていない)」と回答した人を対象に、ここ半年〜1年ほどでの流入数の変化について尋ねたところ、「明らかに増えていると感じる」41.3%、「やや増えていると感じる」41.3%を合わせて、82.6%が「増えている」と回答しました。
一方で「ほぼ変わっていない」は15.4%、「減っていると感じる」は2.1%にとどまり、生成AIがECサイトとの新たな接点として急速に拡大していることが示唆されます。

「自社情報(ブランド・商品情報、FAQ、レビュー、価格など)がAI上で正しく・頻繁に言及されるようにするための取り組みを行っているか」を尋ねたところ、84.9%が「取り組んでいる」と回答しました。

生成AI経由の流入増加を背景に、多くのEC担当者がすでに“AIにいかに言及されるか”を意識した施策に着手していることが明らかになりました。
「AIによる購買代行(エージェンティックコマース)」の広がりに対する意識については、「すでに重要な変化だと認識しており、対応を検討している」41.3%と「近い将来、影響が出ると考えている」34.6%を合わせて、75.9%が将来的な重要性を認識していることが分かりました。
一方で、「そのような変化は起きない/重要ではない」と回答した人は7.8%にとどまり、多くのEC担当者が、AIが購買までを代行する未来を現実的な変化として捉えていることが明らかになりました。


AIが購買を代行する時代を見据えて実施・検討している取り組みとしては、上位から
が挙げられました。
AIは大量のデータから信頼性が高いと判断した情報をもとに商品を比較・推薦するため、従来以上に「データの整備」や「情報の信頼性向上」が重要になると考えられます。
なお、「関心はあるが具体的な取り組みの検討はまだない」(7.3%)、「特に検討していない/分からない」(6.2%)の合計で約1割強が具体的な検討に至っておらず、対応の成熟度には若干のばらつきが見られます。
今回の調査から、生成AIはすでにECにおいて重要なユーザー接点となっており、多くのEC担当者がその影響を実感していることが明らかになりました。生成AI経由の流入や 、AI上での言及を前提とした取り組みは、もはや一部の先進的企業に限られた動きではないことがわかります。
さらに、84.9%がAI上で自社情報が正しく言及されるための取り組みを行っていることから、関心は流入把握にとどまらず、「AIにどのように紹介・推薦されるか」という段階へと進んでいることがうかがえます。単なるアクセス数ではなく、AI上での扱われ方そのものが競争領域になりつつあります。
加えて、約8割が「AIによる購買代行(エージェンティックコマース)」 の将来的な影響を見込んでいる点は、次のフェーズを見据えた意識の広がりを示しています。AIが比較や推薦にとどまらず、購買判断に直接関与するようになれば、「AIにどう解釈され、どのような文脈で提示されるか」を見据えた対策がこれまで以上に求められるようになると考えられます。
AIは価格・在庫・レビュー・商品仕様といった構造化情報を含む多様な情報を横断的に解釈します。そのため、従来のキーワード最適化に加え、AIに正しく理解される情報整理や、推薦候補として選ばれるための設計が求められます。
本調査が、AI時代におけるEC戦略や情報設計のあり方を見直す一助となれば幸いです。
<監修者>

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ
AIマーケティング本部 本部長
出田 晴之
2018年PLAN-Bに新卒入社。 SEOコンサルティング事業部長、デジタルソリューション事業部長を歴任し、2026年にAIマーケティング本部長に就任。大手下着メーカー、大手買取会社など、50社以上のSEOコンサルティングやメディア立ち上げを経験。 事業戦略などの上位レイヤーからのSEO戦略設計を得意とする。
デジタルマーケティング情報メディア「PINTO!」でマーケティング戦略やSEOに関する専門家コラムを多数執筆。
https://www.plan-b.co.jp/blog/tag/insights-from-experts/
当社が提供する「生成AIブランド認識調査サービス」は、感覚的な推測に頼らず、データに基づいて生成AI上で自社ブランドがどのように認識・推薦されているのかを可視化する調査・分析サービスです。
主要な生成AIを対象に、ブランドの認識状況や推薦され方を多角的に分析し、生成AIが「頻繁に・目立つかたちで・肯定的に」自社ブランドをユーザーに提示する状態を目指します。
AI活用構造の変化を正しく理解したうえで、AI時代における情報発信やブランド戦略を、より戦略的・実践的に設計できるよう支援します。
▼詳細・お問い合わせはこちら
https://www.plan-b.co.jp/solution/ai/ai_brand/
●株式会社PLAN-B
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