

企業投稿も“自然体”が刺さる時代へ – Z世代に届く縦型動画とは?OASIZ調査レポート-
TikTokなどのショート動画プラットフォームに特化したネクストジェネレーションカンパニー、株式会社OASIZは、全国の18〜25歳の男女400名を対象にZ世代に向けた縦型動画に関する調査を実施しました。
近年、Z世代を中心に、TikTokやInstagram Reels、YouTube Shortsといった縦型動画コンテンツの視聴が日常化しています。その影響力は個人の消費行動にとどまらず、企業のマーケティング活動にも急速に広がりを見せています。また、企業による投稿に加え、インフルエンサーによる紹介動画、ショートドラマ形式のプロモーション、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用など、多様な縦型動画施策が展開されています。
一方で、「どのような縦型動画が購買行動に影響を与えているのか」「広告とオーガニック投稿では受け手の印象にどのような違いがあるのか」といった視点からの実態把握は、まだ十分に進んでいないのが現状です。
そこで今回、当社は18〜25歳のTikTokユーザーを対象に、「どのような縦型動画が“実際に購入のきっかけ”となっているのか」を明らかにする調査を実施しました。投稿の“見え方”と購買行動の関係性、影響を受けた商品ジャンルや購入金額、さらに企業によるTikTokでの情報発信に対する印象までを幅広く分析。縦型動画を活用したマーケティングを検討・強化する企業さまに向けて、有効なヒントを提供します。
①購買の起点は“縦型SNS”
直近6ヶ月で最も購買に影響したメディアは「TikTok・Instagram Reels・YouTube Shorts」などの縦型動画SNS
②購買につながった投稿は“公式感を感じさせない企業投稿”が最多
「商品を自然に登場させたトレンド動画」が、インフルエンサー案件や公式PR動画よりも高い影響を与えている
③広告的な見せ方は逆効果になりやすい
「一目で広告と分かる企業投稿」は魅力度が最も低く評価された
④ユーザーは“本音”や“共感”に反応している
最も魅力的と感じられた投稿は、「案件ではない正直なレビュー」や「自然に語られる本音系コンテンツ」
⑤オーガニック投稿がブランドへの好意形成に寄与
39.3%が「企業アカウントの自然な投稿を見て商品・ブランドへの興味が湧いた」と回答
⑥TikTokでの発信はブランドイメージにもプラス
TikTokで発信する企業に対し、「時代に適応している」「親しみやすい」といったポジティブ印象が多数
⑦購入された商品ジャンルは“消費財”が中心
最も多かったのは「化粧品・美容(55.2%)」「食品・飲料(46.2%)」「衣類(34.4%)」「日用品(31.3%)」
⑧購買金額は“数千円〜数万円”がボリュームゾーン
62.5%が5,000円未満、34.4%が10,000〜50,000円の商品を購入
今回の調査では、TikTok上でユーザーの購買行動に影響を与えた投稿の傾向が明らかになりました。
まず最も魅力的と評価されたのは、一般ユーザーやインフルエンサーが“案件ではない形”で発信している、リアルで正直なレビューコンテンツでした。「本音」や「生活感」が伝わる投稿に対して、共感や信頼を感じるユーザーが多いことがうかがえました。
次いで評価が高かったのは、企業による投稿でありながらも“公式感”を感じさせないトレンド系コンテンツ。商品を自然な形で登場させた動画が、インフルエンサーによるタイアップ動画よりも好印象を与えているという結果になりました。一方で、「一目で広告とわかる企業アカウントの投稿」は、魅力度が最も低いという評価にとどまりました。
実際に購買経験につながった動画としても、PR色の強い「インフルエンサーの案件動画」や「一目で広告とわかる投稿」よりも、企業がトレンドを取り入れながら自然な演出で商品を紹介している動画のほうが影響力が大きいという結果が出ています。つまり、企業側の施策の中では、公式感を感じさせない企業アカウントの動画が、最も消費者にとってもポジティブな印象という結果がわかりました。
さらに、企業アカウントによる日常的なオーガニック投稿に対しては、39.3%のユーザーが「商品やブランドに興味を持つきっかけになった」と回答。また、TikTokで情報発信を行う企業に対しては、「時代に適応している」「親しみやすい」といったポジティブな印象が多く寄せられました。
購買に至ったきっかけとなるプラットフォームについては、「TikTok」「Instagram Reels」「YouTube Shorts」などの縦型動画SNSが最多であり、テレビや新聞、雑誌を上回る結果となりました。
購入された商品・サービスのジャンルとしては、「化粧品・美容関連(55.2%)」「食品・飲料(46.9%)」「衣類(34.4%)」「小物・日用品(31.3%)」など、消費財が中心となっています。加えて、支出金額においても「5,000円未満」が40.6%、「5,000〜10,000円」が21.9%と、日常的な消費の中で影響が現れていることがわかります。また、「20,000〜30,000円」は16.7%と「10,000〜20,000円」よりも高い割合を占めているのも特徴として現れました。
本調査を通じて明らかになったのは、Z世代が広告的な演出に敏感であり、それよりも“共感”や“親しみやすさ”を重視していることがわかりました。企業がTikTokをはじめとした縦型動画プラットフォームで購買促進やブランド好意を狙う上では、広告感を抑えたオーガニックな投稿スタイルが有効であると考えられます。特に消費財ジャンルは、商品を活かしたトレンドコンテンツと相性が非常に良く、生活者視点でのコンテンツ設計によって高い訴求効果が期待できます。
調査概要
<利用条件>
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これからさらに、Z世代や若者をターゲットに検討している企業さまの支援や自社IPのコンテンツ発信を強化していきます。
お問い合わせ:https://oasiz.org/
●株式会社OASIZ
●【調査レポート】Z世代の「買う理由」は“共感できる縦型動画”– 企業の広告感ある投稿より「公式感を感じさせない動画」が購買を後押し –