

2025.02.28
2025.02.28
2024年の動画広告市場は昨年対比115.9%成長の7,249億円、 2028年には1兆1,471億円に達すると予測 縦型動画広告は2024年、昨年対比170.9%成長の900億円に、2028年には2,088億円に達する見込み
株式会社サイバーエージェントは株式会社デジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場調査を実施しました。
本調査では、インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計し市場規模予測を算出しており(※)、動画広告市場の推計・予測を、【広告デバイス別】・【広告商品別】に出しております。
加えて、【縦型動画広告の推計・予測】についても調査し算出しております。
今回で11回目となる国内の動画広告市場の調査結果は以下のとおりです。
■ 2024年国内動画広告市場の背景
■ 動画広告市場推計・予測 <広告デバイス別> 2023年-2028年
(PC・スマートフォン・コネクテッドテレビ)
■ 動画広告市場推計・予測 <広告商品別> 2023年-2028年
(インフィード広告・インストリーム広告・インバナー広告)
■ 縦型動画広告需要の推計・予測 2023年-2028年
■ 国内動画広告市場の今後
目次
広告主による堅調な広告投資とデジタルシフトが進み、インターネット広告市場は、年間を通して堅調な成長を遂げました。
動画広告市場は、コネクテッドテレビ向け動画広告や縦型動画広告への需要の増加が大きく寄与し、2024年は昨年に続き、インターネット広告市場を上回る水準で成長を遂げています。
2024年の動画広告市場は、昨年対比115.9%の 7,249億円に到達
2025年に8,408億円、2028年には1兆1,471億円に達する見込み
2024年の動画広告市場規模は、昨年対比115.9%となる7,249億円と順調な成長を遂げました。
スマートフォン向け動画広告需要は昨年対比113.9%の5,750億円にのぼり、動画広告需要全体の79%を占めています。
また、コネクテッドテレビ向け動画広告需要は昨年対比137.8%となる1,020億円と、昨年に引き続き動画広告市場全体の成長をけん引する、高い成長を遂げました。
さらに2028年には、動画広告市場全体のうち、コネクテッドテレビ向けが約20%(19.8%)を占める見込みです。
動画広告市場は今後も高い水準の成長を維持し、2028年には1兆1,471億円に達すると予測します。
広告商品別でみると、2024年の動画広告市場では、コネクテッドテレビ向け広告を含むインストリーム動画広告の需要が大きく増加し、市場全体の成長をけん引しました。
また、縦型動画広告の需要が大きく伸び、動画広告における新たな需要を掘り起こし、市場全体の成長を底上げする結果となりました。
2023年は、全体の動画広告市場のうち縦型動画広告の占める割合が、8.4%だったところから、2024年には12.4%にシェアを拡大しました。
なお2028年には、全体のうち18.2%を縦型動画広告が占める割合になると予測します。
縦型動画広告の需要が大幅に増加、
2024年の市場規模は、昨年対比171.1%の900億円に到達
2025年には1,163億円、2028年には2,088億円に達する見込み
2024年は、大手広告主による縦型動画広告フォーマットへの出稿が進みました。
このため、縦型動画広告の需要が大幅に増加し、2024年の縦型動画広告の市場規模は昨年対比171.1%、900億円に達しました。
ユーザーの縦型動画コンテンツの視聴時間の全体に占める割合が増加しており、これを受けて大手SNSや動画配信サイトでは、ユーザー向け、広告主向け双方のサービス体制を強化しています。
広告主におけるクリエイティブ制作の負荷が低減し、縦型動画広告フォーマットが、広告主の動画プロモーションにおいて欠かせない広告フォーマットの一つとして定着することで、縦型動画広告の需要は引き続き増加し、2028年の市場規模は2088億円に達すると予測します。
動画広告は、フォーマットや配信先デバイスの多様化が進み、新しい技術を取り入れながらますます広告主にとって不可欠な広告手法となりつつあります。生活者との接点が増え続けるなか、生活者の属性や状況に寄り添って、健全なコミュニケーションを図ることが求められます。
新しい技術を取り入れながらその豊かな表現力を活かし、動画広告が生活者と企業との望ましいコミュニケーション手段として受け入れられ続けることにより、動画広告市場は引き続き高い水準の成長を継続することが予想されます。
当社は今後も動画広告市場の発展に寄与すべく、企業のプロモーションにおける問題解決や広告効果の向上に努めてまいります。
■ 調査概要
調査主体:株式会社サイバーエージェント
調査時期:2024年9月から12月
調査方法:動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
調査対象:動画広告市場
調査機関:株式会社 デジタルインファクト
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元にサイバーエージェントを記載のうえご利用ください。
※本調査は動画広告業界関連事業者へのヒアリング調査ならびに公開情報、調査主体およびデジタルインファクトが保有するデータ等を参考に実施しています。また、広告主が支出する広告費を対象に市場規模を算出しております。
・コネクテッドテレビ向け広告:インターネット回線に接続されたテレビ端末であるコネクテッドテレビ向けに配信される動画フォーマットを中心としたデジタル広告。
・縦型動画広告:大手SNSや動画は配信サイトで提供されている縦型のショート動画コンテンツの一部として、縦型画面に最適化されたフォーマットで提供されている動画広告。縦型動画コンテンツ面に配信されているが、画面が横長のものなどフォーマットが縦型に最適化されていないものを除く。
・動画広告:音声や映像を組み合わせて提供されている広告商品。動画の入稿ファイル形式は、MP4、MOV のものとする。 ・インストリーム広告:動画コンテンツの間に挿入されて表示される広告。
・インフィード広告:サイトやアプリのコンテンツの途中に設置された広告枠を、ユーザーが視聴したタイミングで表示される広告。
音声はデフォルトでオンになっているものや、オフになっているものなど、提供事業者によりさまざまである。
・インバナー広告:メディアのバナー広告、ピクチャー広告枠を基軸に表示される広告。広告枠内で自動再生されるものや、ユーザーがクリックをして再生されるもの、あるいはバナー(ピクチャー)広告をクリック後、動画プレイヤーが起動し、再生されるものなど、提供事業者によりさまざまである。
・その他:モバイルアプリ・サイトのページ最上部などで拡大表示されるエキスパンド型広告とよばれるもの、コンテンツ内にアーカイブ化され、ユーザーが視聴選択をして表示されるもの、検索結果に表示された動画コンテンツの一部として表示されるもの、ゲームなどコンテンツの中に組み込まれ、ユーザーの視聴に対してインセンティブを提供する仕組みを持つものなどがある。