CTR(クリック率)とは?平均CTRや改善ポイントを紹介
2022.10.04
2022.10.18
株式会社アドフレックス・コミュニケーションズ
こちらの記事は株式会社アドフレックス・コミュニケーションズとの連携で掲載しています。
CTR(クリック率)とは、広告が表示された回数に対してクリックされた割合のことです。
広告運用の目的は、広告を通じてユーザーに製品購入や資料ダウンロードなどをしてもらうこと。そのためにはCTRを高めて、多くのユーザーに広告を見てもらう必要があります。
広告運用においてCTRは重要な指標ですが、概要や目安などが分からない方もいるでしょう。本記事では、CTRに関する基礎知識や改善ポイント、便利ツールをご紹介します。
目次
CTR(クリック率)とは
CTRとは、「Click Through Rate」の略語であり、クリック率やクリック・スルー率とも呼ばれます。CTRは、Web広告が表示された回数に対してクリックされた割合を意味する、広告運用やSEOにおいて重要な指標です。
1-1.CTRの計算方法
CTRは、以下の計算式で算出できます。
CTR(%) = クリック数 ÷ 表示回数 × 100
例えば、広告AとBの配信結果は以下の通りでした。
表示回数 | クリック数 | CTR | |
広告A | 30,000回 | 1,000回 | 3.33% |
広告B | 40,000回 | 800回 | 2% |
1-2.CTRが重要な理由
CTRが重要な理由は、ユーザーニーズを把握する手助けとなるためです。
CTRが低い場合、ターゲットの設定を誤っている、もしくはユーザーがクリックしたくなるタイトルや広告文を作れていないことを意味します。Web広告を出稿する目的は、広告を通してサイトに訪問してもらい、商品購入やコンテンツのダウンロードなどをしてもらうことです。
この目的を達成するには、まずは多くのユーザーに広告をクリックしてもらう必要があります。CTRを見れば、広告のパフォーマンスを測定でき、多くのユーザーを集客できる施策につなげられます。
自然検索とリスティング広告の平均CTR
平均CTRは業界や広告の種類によって異なりますが、一般的には1%程度です。以下では、自然検索とリスティング広告の平均CTRをご紹介します。目標CTR設定の参考にしてください。
2-1.自然検索
自然検索(オーガニック検索)とは、リスティング広告を除いた検索結果画面に表示される部分です。SEO対策では、自然検索結果の上位に表示されるための施策を取ります。
自然検索のCTRは、検索結果画面の上部に表示されるかどうかで大きく変わります
SEOランキング | 平均CTR |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
参考:Search Enjine Journal「Over 25% of People Click the First Google Search Result」より
28.5%のユーザーが1位のサイトをクリックするのに対し、10位のサイトをクリックするのは2.5%です。自然検索でCTRを高めるためには、SEO対策を実施して、ランキング上位表示を狙う必要があります。
【補足】 近年、SEOの専門家の間で話題になっているのが、CTRがSEOに及ぼす影響です。SEOランキングが上がるにつれ、CTRが高まるのは当然です。話題になっているのは、「CTRの高いサイトはSEOランキング上位に表示されるのか」ということ |
この問いに対する明確な答えは出ていません。ただ、多くの専門家がSEOとCTRの密接な関係に注目していることから、SEO対策の一環としてCTRの改善に注力しておいて損はありません。
2-2.リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索画面上部に表示される広告です。検索連動型広告のため、購買意欲の高いユーザー(顕在層)にアプローチするのに有効です。
リスティング広告にも順位があり、順位が高いほど、CTRは上がる傾向にあります。
以下が、主な業種のリスティング広告における平均CTRです。
業種 | Googleリスティング広告 |
B2B | 2.41% |
カスタマーサービス | 2.41% |
Eコマース | 2.69% |
求人 | 2.42% |
家庭用品 | 2.44% |
産業サービス | 2.61% |
不動産 | 3.71% |
テクノロジー | 2.09% |
参考:WordStream「Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]」より
CTRとCVRの違いは?
CTRと混同されるのがCVRです。
CVRとは、「Conversion Rate」の略語であり、広告のアクセス数のうち購入や申し込みなど、コンバージョンに至った割合を示します。
CVRの計算式は下記の通りです。
CVR(%) = コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100 |
先にもお伝えした通り、広告の最終目標は、ユーザーに製品購入や資料請求などのアクションをしてもらうこと(=コンバージョン)です。どれだけCTRが高くとも、ユーザーの行動意欲を醸成できなければ、目標達成にはつながりません。
CTRとCVRを高める施策をして、広告キャンペーンの目標を達成する必要があります。
CTRを改善する7つのポイント
CTRが低い場合は、原因の分析と改善を行う必要があります。しかし、慣れていないうちは、CTR低下の原因の特定と改善施策を取ることは難しいでしょう。
そこで以下では、CTRを改善する7つのポイントをご紹介します。
ターゲットに合ったキーワードを設定する
リスティング広告におけるキーワードとは、広告管理画面で登録するキーワードと広告テキストに含めるキーワードのことを指します。リスティング広告では、登録キーワードとユーザーの検索ワードの関連性が高い際に、広告が表示されます。
つまり、登録キーワードでターゲットが決まるのです。CTRが低い場合、適切なターゲットに広告表示されていない可能性があります。
ターゲット選定を誤ったままにしておくと、広告品質が低下し、広告の表示回数が減少してしまう可能性もあります。
そんな場合は、以下の2点をチェックしてみてください。
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リスティング広告の場合は、「MAツールでマーケティング業務を効率化したい」など、顕在層向けのキーワードを設定するといいでしょう。
一方で、認知度向上を目的としたキーワードはSEOで対策するのが有効です。
参考記事:
キーワード選定がリスティング広告のカギ!成功するキーワードの選び方
タイトルとディスクリプションの最適化
ユーザーはタイトルとディスクリプションを見て、広告をクリックするかどうかを判断します。CTRを高めるタイトルとディスクリプションは、以下の条件を満たしたものになります。
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上位表示されているにも関わらず、CTRが低い記事や広告は、迅速にタイトルとディスクリプションの改善に取り組みましょう。改善するだけで、CTRが2倍近く向上することもあります。
具体的な数字やデータを入れる
ユーザーの信頼や期待感を醸成するには、広告テキストに具体的な数字やデータを入れると有効です。例えば、「業界No1!」よりも「導入企業数10万件突破」や「30%以上の費用削減可能」の方が具体性があり、ユーザーに響きます。
ユーザーの課題や悩みを特定し、それを解決できる自社ならではの価値を客観的な事実を用いて、分かりやすく伝えることが大切です。
絞り込み部分一致を有効活用する
絞り込み部分一致とは、設定したキーワードが検索語句に含まれていた場合に、広告が表示される機能です。キーワードを絞り込めるため、狙ったユーザーに広告を届けやすくなるメリットがあります。
価格が強みの製品販売を目的にする場合、「円」を絞り込み部分一致に含めれば、多くのユーザーに広告表示されます。例えば、「+ビタミンCサプリ +円」で絞り込み部分一致を設定すると、「ビタミンCサプリ 100円」や「ビタミンCサプリ 月額 2000円」など、あらゆる価格検索に対応可能です。「製品名+価格」で検索するユーザーは、購買意欲が高まっているため、高い確率で広告をクリックしてもらえるでしょう。
広告表示オプションを設定する
Google広告やYahoo!広告などは、住所や電話番号表示などのオプションを用意しています。適切にオプションを設定すれば、広告のサイズが大きくなり、検索ワードとの関連性も高まるため、CTR向上につながりやすくなります。
以下に、主な広告オプションをご紹介します。
サイトリンク表示オプション
広告が上位3位以内に表示された際、サイト内のページをテキストリンクとして表示させる機能です。広告が大きく表示されるため、クリック率の向上が見込めます。
電話番号表示オプション
広告と共に電話番号を表示できる機能で、電話での問い合わせが多いビジネスにおすすめのオプションです。顧客はスマートフォンやデスクトップなどから、簡単に問い合わせができるようになります。
プロモーション表示オプション
プロモーション表示オプションを使用すると、広告文の下に割引情報を掲載できます。これも広告サイズが大きくなるため、CTRの向上に期待できます。
その他にも、コールアウト表示や住所表示、価格表示などさまざまなオプションがあります。
広告の目的に応じて、可能な限りオプションを設定し、広告の掲載結果を最大限に高めましょう。
参考記事:
Google広告表示オプションの設定方法や特徴を理解してクリック率を大幅改善!
A/Bテストを実施する
A/Bテストは、タイトルや広告文などの特定要素を変更した2種類以上の広告キャンペーンを同時に実施し、成果が高くなる要素を検証します。
A/Bテストを実施するにあたって、事前に仮説を立てる必要があります。仮説が曖昧なままA/Bテストを実施したとしても、結果から改善点や成功要因などを特定することは難しいためです。
リスティング広告のCTR改善が目的の場合、主にタイトル・広告文・リンク先をA/Bテストで検証します。広告の運用中は定期的にA/Bテストを実施し、分析と改善を繰り返すことで、広告パフォーマンスの最大化を行えます。
参考記事:
【基礎】ABテストとは?今さら聞けない概要とメリット・デメリット、やり方まで解説
ランディングページ(LP)を見直す
ランディングページ(LP)の内容が検索ワードのニーズを満たしていないと、ユーザーの早期離脱につながります。すると、Googleなどの検索エンジンは広告の質が低いと評価し、広告の表示回数が減少してしまいます。
LPは、広告の目標達成に不可欠なCVR向上に大きな貢献を果たすため、最適化をしておきましょう。
参考記事:
ランディングページの作成方法!正しい手順からポイントまで、まるごと紹介
CTRの改善に役立つツール2選
CTRの改善はツールを使うことで効率化できます。以下では、CTRの改善に役立つツールをご紹介します。
アクセス解析ツール
アクセス解析ツールとは、サイトや広告を閲覧したユーザー属性や行動を分析するツールです。アクセス解析ツールを使えば、リスティング広告を閲覧したユーザーのセッション時間や離脱率、興味を持ったコンテンツなどを分析できます。
例えば、セッション時間が短ければ、検索ワードやタイトルと広告内容が合っていない可能性があります。そのまま放置してしまうと広告表示回数の減少につながり、CTR低下の原因となるでしょう。
もしくは、複数のユーザーが同じページを見ていると判明したのであれば、「潜在顧客は一定の確率で同じ悩みを抱えている」と仮説を立てられます。悩みを反映したタイトルや広告文を作成すれば、CTRの向上を見込めます。
アクセス解析ツールは、広告効果の最大化の実現に向けたサポートをしてくれますので、使いこなせるようになりましょう。
A/Bテストツール
A/Bテストツールを利用すれば、簡単に高度なA/Bテストの実施と分析が可能になります。CTRの改善だけでなく、CVR向上にも活用できるため、A/Bテストツールは積極的に使うことをおすすめします。
まとめ
CTRは、広告の表示回数に対するクリック率の割合です。
広告運用のゴールは、広告を通して製品購入や資料ダウンロードなどをしてもらうことです。目標達成のためにも、まずはCTRを高めて、多くのユーザーに広告をクリックしてもらう必要があります。
数あるCTRの改善ポイントの中で、特に大切なのはユーザーニーズを意識することです。検索ワードの裏に隠れたユーザーニーズを把握し、具体的な数字やデータなどを用いて、自社ならではの価値をタイトルや広告文で伝えましょう。
CTRは広告運用の基本でありながら、重要な指標です。ぜひ記事を参考に、分析や改善に取り組んでください。