
コマースメディアを展開するCriteoは、日本を含む7か国・6,800人以上の消費者を対象に、AIを活用した購買行動に関する最新トレンドをまとめた消費者インサイトレポートを発表しました。本調査では、世界的にAI活用が加速する一方で、日本では「エージェント型ショッピングアシスタント」への認知が依然として低いものの、利用への潜在的関心は高いという特徴が明らかになりました。また、エージェント型ショッピングアシスタントを利用する消費者は、「製品比較」や「価格比較」を主な用途とし、とりわけ「最適価格の提示」に高い信頼を寄せていることも判明しました。
1. AIを活用した購買活動に対する認知・関心
・エージェント型ショッピングアシスタントの認知度は世界でばらつき:
世界の消費者の4分の1は、エージェント型ショッピングアシスタントを「認知していない」と回答する一方、同じ割合の消費者が少なくとも「月に1回以上利用している」と回答。また、20%は「試したことはあるが、定期的には使っていない」と回答。認知度が最も低かったのは日本(40%)で、定期利用率は米国が最も高い(35%)結果に。一方、「6ヵ月以内に試したい」という割合は日本(15%)が7か国中、韓国(18%)に次ぎ2番目に高く、潜在的需要が明らかに。
・半数以上が1年以内のエージェント型ショッピングアシスタントの利用に前向き
7か国全体では、半数以上の消費者が「1年以内にエージェント型ショッピングアシスタントを利用したい」と回答。また、33%が「ある程度関心がある」、22%が「非常に関心がある」と続き、エージェント型ショッピングアシスタントの受容が高まっていることが判明。
2. AIツールの用途と評価
・AIチャットが「製品比較・価格比較」で最も有効なツールに:
消費者がAIチャットを最も有用と感じている用途は製品比較(43%)で、次いで最適な価格の特定(34%)が続く。製品比較の利用が最も多いのは韓国(56%)で、価格特定ではフランス(39%)が際立つ。
・エージェント型ショッピングアシスタントは、その用途において、最適価格提示で高い信頼を獲得:
世界全体の消費者の52%が、エージェント型ショッピングアシスタントを「最適な価格を見つける」用途で最も安心して利用できると回答。続いて、プロンプトを通じた説明による「適切な商品の発見」が45%に上る。一方で、サイズ選びやフィット感のアドバイスといった用途は好まれにくく、33%にとどまる。
3. 購買活動をアシストするAIツールの利用許容度
・2人に1人がAIアシスタント活用の購買に前向き:
回答者の約半数が、「自分で設定したルールの範囲内であれば、AIアシスタントによる購入に抵抗を感じない」と回答。内訳は「やや抵抗はない」が31%、「全く抵抗はない」が18%となる。
・多くの消費者が購買判断にAIを活用することを想定:
消費者の半数以上(56%)は、1年以内の購買判断においてAIを活用することを想定。想定利用率が最も高いのはイギリスとドイツ(ともに64%)で、日本は41%と比較的低い傾向となる。
4. AIツールを活用した購買体験
・オンライン購買体験を高める存在として広がるAI認識:
消費者の5人に3人が、オンラインショッピング中に生じる質問への対応にAIチャットが役立つと回答。さらに、53%がAIによるパーソナライズに抵抗を示さず、様々な市場にわたりAI主導ツールが広く受け入れられ、信頼を得ている状況がうかがえる。
・購買初期フェーズで際立つAIの役割:
消費者の半数は、製品の比較や最適なブランドを見つけるといった「リサーチ段階」でAIを活用。また、39%が最安値や割引情報の検索にAIを頼り、商品発見(38%)や評価(33%)といった用途も一般的ではあるものの、初期のリサーチや価格確認ほど頻度は高くない状況となる。
5. AIを活用した購買に対する信頼度と利用ツール
・価格提示が明確なエージェント型ショッピングアシスタントの選好:
回答者の46%が、複数の小売業者間で価格や在庫状況を並べて比較できる点が、エージェント型ショッピングアシスタントのレコメンドに対する信頼を最も高められる要因と回答。さらに42%が認証済み購入者によるレビューや評価を重視しており、透明性と確かな裏付けを求める姿勢が示される。
・製品検索領域で際立つChatGPTの優位性:
58%の消費者が、特定の商品を探す際にChatGPTが役立つと回答しており、Google Gemini(43%)を上回る。一方、SiriやAlexaといった音声ベースのAIツールは製品検索での利用頻度が低く、有用と感じる割合もそれぞれ22%、12%に留まる。
■調査概要
調査実施期間:2025年10月1日-12月31日
調査対象:米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ、日本、韓国の7つの市場で 6,800 人以上の消費者
調査方法:Criteo Shopper Surveyを通じたオンライン調査