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8割以上のWebサイトで生成AI経由の流入が増加。CVにつながる割合は?「生成AI経由の流入およびCVR調査レポート」を公開

時計2025.07.22

更新2025.07.22

8割以上のWebサイトで生成AI経由の流入が増加。CVにつながる割合は?「生成AI経由の流入およびCVR調査レポート」を公開

SEOを中心にデジタル領域全般のマーケティング支援を行う株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズは、生成AI(ChatGPTなど)を起点としたWebサイトへの流入と、その後のコンバージョン(CVR)に関する独自調査「生成AI経由の流入およびCVR調査」を実施し、その結果を公開しました。

調査背景

近年、生成AIの台頭により、「生成AI経由の流入」が新たなWebサイト流入経路として注目されています。

しかしながら、生成AI経由の流入が本当に増えているのか、また、「生成AI経由の流入はコンバージョン率(CVR)が高い」という一般的な見解は正しいのかという点については、未だ明確にはなっていません。

そこで本調査では、複数の生成AIに特化した対策を実施していないクライアントサイトを対象に、生成AIを参照元とするセッション数やCVRの傾向を分析しました。 企業のマーケティング・SEOご担当者さまに向けて、生成AIがウェブマーケティングに与える影響を分析し、今後の戦略立案の参考となるよう考察をまとめています。

調査概要

生成AI経由の流入およびCVR調査

  • 調査期間:2025年2月1日~4月30日
  • 調査対象:当社クライアントから無作為に抽出した複数のWebサイト(いずれも生成AIに特化した対策は未実施)
  • 調査方法:GA4より参照元ごとのセッション数を抽出し、集計

<調査結果の引用・転載時のお願い>

本記事の調査結果や画像を引用する場合は、「株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ」の名前を明記のうえ、引用元として以下のリンク設置をお願いいたします。
https://www.plan-b.co.jp/news/ai_report_202507/

サマリー

セッションについて

  • 2025年2月と2025年4月のデータを比較すると、調査対象サイトの83.0%で生成AI経由のセッション数が増加。生成AIに特化した対策を講じなくてもセッション数が増えるトレンドにあるといえる。
  • 生成AI経由のセッション数が最も伸長したサイトでは、2ヶ月で605.6%の伸びを記録。

CVRについて

  • 「生成AI経由」のCVRが「生成AI以外経由」よりも高かったサイトは35.1%に留まった。

調査結果

流入の傾向:生成AI経由セッションは右肩上がり

調査期間中(2025年2月〜4月)、対象サイト全体のセッション数の平均値および中央値においては右肩上がりの増加傾向を示し、83.0%のサイトで流入が増加しました。特に、生成AIに特化した施策を講じていない状態にも関わらず伸長傾向が見られたことが注目されます。

なかでも、最も成長率が高かったサイトでは605.6%のセッション増を記録しましたが、サイトごとのセッションの伸長率には大きなばらつきが見られました。

また、生成AI経由のセッション数の割合は、サイト全体から見ると大きいものでも1%未満であるという結果になりました。当然ながら、他チャネルからの集客に対する注力度合などで変動しうるものですが、生成AI経由のセッション数が全体に占める割合はまだまだ小さいといえます。

CVRの実態:生成AI経由の方がCVRが高かったサイトは35.1%にとどまる

従来の調査やWeb上の情報によると、「生成AI経由セッションのCVRは高い」とされる見解が多く見受けられました。 しかし今回の調査では、実際に生成AI経由のCVRが他チャネルより高かったサイトは全体の35.1%にとどまる結果となり、「生成AI経由のCVRは高い」とする一般的な見解が必ずしも当てはまるとは限らないことが明らかになりました。

生成AI経由のセッションのCVRが伸び悩む要因としては、

・情報収集目的の流入が多かった
・生成AIでの会話内容と一致した文脈のランディングページが設計できていない

などの点が考えられます。

総括

今回の調査では、生成AI経由のウェブサイト流入が着実に増加していることが明らかになりました。2025年2月から4月にかけて、調査対象サイトの83.0%で生成AI経由のセッション数が増加しており、生成AIに特化した対策を講じなくてもこの傾向が続いていると言えます。

しかし、本調査では「生成AI経由セッションはCVにつながりやすい」 という世の中の見解に対しては必ずしもそうでないことがわかり、加えて、サイトごとのセッションの伸長率にも大きなばらつきが見られました。これは、現在のところ生成AIからの流入は全体的に増加傾向にあるものの、生成AIからの流入を獲得するための対策の有無が将来的に大きな差を生む可能性を示唆しています。今後、生成AIのアルゴリズムが進化し、企業側が適切なLLMOも加味したSEOなどの対策を講じることで、流入の量や質において顕著な差が生まれる可能性は十分に考えられます。

企業は、生成AIからの流入を単に増やすだけでなく、自社のビジネスモデルやユーザーニーズに合わせた質の高い流入をどのように獲得し、コンバージョンに結び付けていくかを、戦略的に検討していくことが大切です。

そのためには、まず自社のデータに基づき現状を正確に把握し、生成AI経由のユーザー行動やニーズを深く理解することが重要です。そして、コンテンツやランディングページの最適化に加え、生成AI時代を見据えた新たな最適化戦略を検討し、段階的に導入していくことが、今後のデジタルマーケティング戦略の鍵となるでしょう。

<監修者>

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ
デジタルソリューション事業部 部長
出田 晴之

PLAN-Bに2018年新卒で入社。2023年にSEOコンサルティング事業部部長に就任し、2024年からはデジタルソリューション事業部部長に就任。大手下着メーカー、大手買取会社など、50社以上のSEOコンサルティングやメディア立ち上げを経験。事業戦略などの上位レイヤーからのSEO戦略設計を得意とする。

関連リンク

株式会社PLAN-B
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