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ネオマーケティング、「視線データを用いたマーケティングリサーチの品質向上」検証結果(第一弾)

時計2024.05.13

更新2024.05.13

ネオマーケティング 、「視線データを用いたマーケティングリサーチの品質向上」検証結果

株式会社ネオマーケティングとヴィアゲート株式会社は、両社のクライアント企業に対し、高品質なマーケティングリサーチを提供することを目的に、ネオマーケティングの調査データ分析ナレッジとヴィアゲートの生体データ(視線データ)計測技術を活用した検証を行いました。

ネットリサーチにおける第一弾の検証結果がまとまりましたので、お知らせいたします。

調査概要

対象者:全国の20~69歳
サンプルサイズ:1,000
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年4月12日~4月15日

検証の概要

生体データから回答態度を測定し、回答内容との関係性を確認。不正回答と視線の傾向の関連性を検証しました。
✓アンケート回答中の視線の滞在時間を計測
✓アンケートの不正回答を定義し不正回答者にフラグ立て
✓不正回答者と正回答者の視線の傾向を比較

【生態データ(視線)計測指標】
✓閲覧人数:指定エリア内での一定の視線集中が見られるユーザ数
✓視線滞留人数:指定エリア内での「スクロールが無い」状態で一定の視線集中が見られるユーザ数
✓視線滞留率:滞留人数/閲覧人数
視線滞在時間スコア:指定エリア内での視線の滞留状況を数値化
✓読み込みスコア:指定エリア内でのテキストの読込み状況を数値化
 ※視線滞在時間スコアに着目し、正回答者と不正回答者を比較検証

検証結果①:選択肢が多い設問
選択肢が多いと下の選択肢ほど見られない

正回答者の滞在時間スコアを100とし、正回答者スコアと不正回答者スコアを比較。
不正回答者は、正回答者に比べて選択肢の視線滞在時間が短い。
特に、選択肢下部でその傾向が顕著である。このことは、選択肢が多いと下にある選択肢は見られない可能性を示唆している。

検証結果①:選択肢が多い設問
左:正回答 右:不正回答

視線滞在時間スコア

視線滞在時間スコア
        選択肢全般            選択肢上部            選択肢下部

【アンケート内容と定義】
●選択肢が多い設問:選択肢が多いと視認性が落ちるため、不正回答者が多くなるのではないか
●不正回答の定義①②③いずれか該当者
 ①本設問で、20(あてはまるものはない)、もしくは1つのみ回答者
  設問:知っているブランドは?
  大手で知らない人はほぼいないと考えられるメーカーブランド19個の選択肢のため
 ②下記設問で3以外回答者
  動物を選んでください:1.財布、2.スマートフォン、3.うさぎ、4.アプリ、5.宇宙
 ③回答時間20秒未満    
  事前のデモの回答平均時間が20秒以上だったため

アンケート内容と定義

検証結果②:選択肢が長い設問
選択肢が長いと選択肢をみる意欲が低下すると推察される

正回答者の滞在時間スコアを100とした時の不正回答者、回答時間20秒未満回答者のスコアを比較。

不正回答者・回答時間20秒未満回答者いずれも、正回答者に比べて選択肢の視線滞在時間が極端に短い。不正回答者の中でも、特に回答時間が20秒未満は、正回答者に比べて視線滞在時間が61%低いことから、回答時間が短い=きちんと見ていない可能性が示唆される。

検証結果②:選択肢が長い設問
左:正回答 右:不正回答

視線滞在時間スコア

視線滞在時間スコア

【アンケート内容と定義】
●選択肢が長い設問:選択肢が長いと視認性が落ちるため、不正回答者が多くなるのではないか
●不正回答の定義:①②いずれか該当者
 ①下記設問で3以外回答者
      動物を選んでください:1.財布、2.スマートフォン、3.うさぎ、4.アプリ、5.宇宙
 ②回答時間20秒未満(事前のデモの回答平均時間が20秒以上だったため)

アンケート内容と定義

検証結果③:コンセプト評価
コンセプト評価の回答時間が速いと、コンセプトを読んでいない可能性が高い

正回答者の滞在時間スコアを100とした時の不正回答者、回答時間30秒未満回答者のスコアを比較。

不正回答者・回答時間30秒未満回答者いずれも、正回答者に比べてコンセプト文の視線滞在時間が短い。不正回答者の中でも、特に回答時間が30秒未満の回答者は正回答者より視線滞在時間が53%低いことから、回答時間が短い=きちんと見ていない可能性が示唆される。

検証結果③:コンセプト評価
左:正回答 右:不正回答

視線滞在時間スコア

視線滞在時間スコア

【アンケート内容と定義】
●コンセプト評価の設問:コンセプト文を注視していない人は不正回答者多いのではないか
●不正回答の定義:①②③いずれか該当者
 ①下記設問で1以外回答者
  前問で見ていただいたコンセプトは、どんな商品のコンセプトでしたか。
  1.サプリメント、2.コーヒー、3.ヨーグルト、4.ビール、5.分からない
 ②どんな印象を持ったか?のOA(自由回答)の文字数3文字以内
 ③回答時間30秒未満(事前のデモの回答平均時間が30秒以上だったため)

アンケート内容と定義

結論

不正回答者はアンケートの視線滞在時間が短いことが確認できた。
✓選択肢が多いと下の選択肢ほど見られない
✓選択肢が長いと選択肢をみる意欲が低下すると推察される
✓コンセプト評価の回答時間が速いと、コンセプトを読んでいない可能性が高い

この結果は、選択肢は多くせず、短く、コンセプト文は読みやすくすることが、アンケートの視認性を高めることにつながり、結果的に回答意欲があがり、回答精度が高まることを示唆している。

ネオマーケティングとヴィアゲートは、今後もこのPoC(実証実験)を継続します。
ネットリサーチにおける視線活用と回答精度を担保するための不正回答自動検知、更にはUIUX調査(インタビュー)での検証を重ねて参ります。

この取り組みにより、マーケティングリサーチの飛躍的な品質向上・価値向上を目指します。

関連リンク

株式会社ネオマーケティング
「視線データを用いたマーケティングリサーチの品質向上」検証結果のお知らせ(第一弾)

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