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【ディスプレイ広告運用者向け】デマンドジェネレーション移行の手順と注意点

時計2026.11.04

更新2026.11.04

編集者 SYNCAD編集部

【ディスプレイ広告運用者向け】デマンドジェネレーション移行の手順と注意点

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SYNCAD(シンクアド)編集部

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SYNCAD(シンクアド)編集部。Web広告やデジタルマーケティング、セミナー情報などマーケティング業界の最新情報からマーケを学びたい人に向けに業界情報をお届けしています。

結論から言うと、Googleディスプレイ広告(GDN)を運用している企業は、自動移行を待たずに「移行ツール」を使って計画的にデマンドジェネレーションへ移すのが得策です。Googleは2026年5月、ディスプレイ単独キャンペーンをデマンドジェネレーションに統合すると発表し、2026年6月から移行ツールの段階提供を始めました。移行ツールを使えば過去42日分の実績が引き継がれ、学習期間は1〜2日程度に短縮されます。一方で、共有予算やコンバージョン課金など一部の設定は移行を止める原因になり、移行後の広告は新規扱いで審査を受け直します。

この記事では、移行の全体像、移行前に外しておく設定、移行ツールの操作手順、移行後に見直すチャネルコントロール・入札・オーディエンス・クリエイティブ、そして運用で使える数値目安と失敗例までを、すぐ実行できる順番で整理しました。年末商戦から年度末にかけてアカウント整理を進める担当者は、チェックリストとして使ってください。

💻この記事の要点💻

  • 移行ツールは2026年6月から段階提供。新規のディスプレイ単独キャンペーンは今後デマンドジェネレーション内でのみ作成でき、未移行の対象キャンペーンは自動移行される予定
  • 移行ツールなら過去42日分の実績を引き継ぎ、学習期間は1〜2日程度。手動で作り直すより立ち上がりが早い
  • 共有予算・コンバージョン課金・広告グループ単位の入札単価調整などは事前に外す必要がある
  • 移行後は入札・予算の変更を±15%以内、約1週間おきに。CV50件までは評価を急がない

Googleディスプレイ広告がデマンドジェネレーションへ移行する背景とスケジュール

デマンドジェネレーション(Demand Gen)は、YouTube、Discover、Gmail、Googleマップといった「見て選ぶ」面に広告を配信するGoogle広告のキャンペーンタイプです。動画・画像・カルーセル・商品フィードを組み合わせられ、Googleのヘルプでは最大29億人にリーチできると説明されています。ここにGoogleディスプレイネットワーク(GDN)の在庫が加わり、従来のディスプレイキャンペーンの役割を引き継ぐことになりました。

Googleは2026年5月26日の公式ブログで、ディスプレイ広告をより統合された環境へ移し、GDNへの配信をデマンドジェネレーションキャンペーンから直接管理できるようにすると発表しました。重要なのは「GDNに配信できなくなるわけではない」点です。チャネルコントロールでGDNだけを選べば、これまでどおりディスプレイ専用の配信も可能です。

発表されているスケジュール

Google広告ヘルプ「Googleディスプレイ広告キャンペーンをデマンドジェネレーションに移行する」によると、スケジュールは次のとおりです。なお、自動移行の具体的な日付は本稿執筆時点(2026年11月3日)で公表されていません。

時期内容
2026年5月26日Googleが公式ブログでディスプレイ広告のデマンドジェネレーション統合を発表
2026年6月〜移行ツールの段階的なリリースを開始(対象アカウントから順次)
今後(日付未定)新規のディスプレイ広告キャンペーンはデマンドジェネレーション内でのみ作成可能に。既存キャンペーンは移行するまで編集可能
今後(日付未定)残っている対象のディスプレイキャンペーンは自動的に移行(広告主の操作は不要)
2027年移行全体の完了見込み(Google公式ブログ)

移行で得られるメリット

デマンドジェネレーションに移ると、ディスプレイキャンペーンにはなかった機能が使えるようになります。代表的なのは、配信面を広告グループ単位で選べるチャネルコントロール、カルーセル広告や縦型を含む動画フォーマット、既存顧客リストをもとに似たユーザーへ配信する類似セグメント、生成AIによる画像アセット作成、チャネル別・フォーマット別のレポートです。Googleは、デマンドジェネレーションにGDNを追加した広告主のROIが平均9.5%向上したという社内データ(2025年8月)も示しています。

また、2026年9月のアップデートでは、YouTubeショートとGmailで9:16のフルブリード画像広告からワンタップでランディングページへ遷移できる体験が加わりました。Googleは、デマンドジェネレーションにGmailを加えた広告主の画像クリエイティブが、同じROIでコンバージョンを平均40%増やしたと説明しています。ディスプレイ単独では届かなかった面まで含めて最適化できる点が、移行の実務上の意味です。

移行方法は2つ:移行ツールと手動での予算シフト

移行方法は「移行ツールを使う」「新しいデマンドジェネレーションキャンペーンを作り、ディスプレイの予算を少しずつ移す」の2通りです。Googleが推奨しているのは移行ツールです。違いを表にまとめます。

比較項目移行ツール(推奨)手動での予算シフト
実績の引き継ぎ過去42日分まで引き継ぐ引き継がない(ゼロから学習)
学習期間の目安1〜2日程度コールドスタートになり長くなりやすい
設定の再現設定と目標が新キャンペーンに移るすべて手作業で再設定
元のキャンペーン「削除済み」になり、レポート用に最長5年保持並行稼働させながら段階的に停止
向いているケース既存の配信実績を活かしたい大半のアカウント構造を一から作り直したい、統合したい場合

注意したいのは、ディスプレイキャンペーンと同じ設定のデマンドジェネレーションを手で作って並行稼働させると、立ち上がりが遅くなりやすい点です。Googleのヘルプでも、完全なコピーを作るより移行ツールを使うよう案内されています。アカウント構造を大きく変えたい場合を除き、まずは移行ツールで「そのまま移す」ことを基本にし、構造の見直しは移行後に行うのが安全です。

💡判断のポイント💡

  • 迷ったら移行ツール。実績を引き継げるので、配信の空白と学習のやり直しを避けられる
  • 移行したキャンペーンはディスプレイに戻せない。主要キャンペーンは1本だけ先に試すと安心
  • リフト調査(効果測定)の実施中は移行しない。移行後のキャンペーンは調査に自動で紐づかない

移行前に必ず確認する設定チェックリスト

移行ツールでつまずく原因の多くは、デマンドジェネレーションが対応していない設定が残っていることです。次の図1とチェックリストを使って、移行前に外しておきましょう。

移行前に必ず確認する設定チェックリスト
図1:移行前に外しておく設定チェックリスト(Google広告ヘルプをもとに作成)

移行を止める代表的な設定

共有予算は、キャンペーン専用の予算に切り替えてから移行します。コンバージョン課金(コンバージョンに対するお支払い)のキャンペーンは、そのままでは移せないため、支払い対象をインタラクションに変更します。目標コンバージョン単価の設定自体はそのまま引き継がれます。広告グループ単位の入札単価調整は、デマンドジェネレーションに存在しないので削除が必要です。

広告まわりでは、ロゴのないレスポンシブディスプレイ広告(移行フロー内でも追加可)、旧形式の免責事項(広告を一時停止して免責事項を削除し、移行後に新形式で追加し直す)、電話発信アセット(外部リンク型のカスタムCTAに置き換え)、リードフォームアセット(削除)が対象です。ショッピング系では商品フィルタを削除し、移行後に商品範囲やリスティンググループで設定し直します。キャンペーン単位のコンテンツ除外はアカウント単位でしか設定できないため、アカウント側へ移しておきます。

機能の対応状況を確認する

入札戦略では、目標コンバージョン単価、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化、目標広告費用対効果、クリック数の最大化に加え、目標クリック単価が使えます。一方、個別クリック単価(手動入札)、視認範囲のインプレッション単価、ポートフォリオ入札戦略、入札単価調整、季節性の調整は使えません。手動CPCで細かく調整してきたアカウントほど、移行後の入札設計の変更幅が大きくなる点に注意してください。

オーディエンスでは、類似セグメント、新規顧客の獲得、カスタマーマッチ、リマーケティング、カスタムセグメント、コンテンツターゲティング、プレースメント除外、トピック除外に対応しています。組み合わせセグメント、世帯収入・子供の有無による厳密なターゲティング(ヒントとしての利用は可)は非対応です。広告フォーマットでは、HTML5のアップロード広告と第三者配信広告は2026年後半の対応予定とされているため、これらを主力にしている場合は移行時期を慎重に決めましょう。

✓ 移行前チェックリスト
□ 共有予算を使っていないか(使っていればキャンペーン専用予算へ)
□ コンバージョン課金のキャンペーンがないか(あれば支払い対象をインタラクションへ)
□ 広告グループ単位の入札単価調整・一部の除外設定が残っていないか
□ レスポンシブディスプレイ広告にロゴが入っているか
□ 旧形式の免責事項・電話発信アセット・リードフォームアセットがないか
□ キャンペーン単位のコンテンツ除外をアカウント単位に移したか
□ HTML5広告・第三者配信広告に依存していないか
□ 実施中のリフト調査がないか
□ 元キャンペーンを最後に編集してから4時間以上経っているか
□ 移行前の主要指標(CPA、CV数、ビュースルーCV、表示回数)を書き出したか

移行ツールを使った移行の手順

準備ができたら、移行ツールで切り替えます。操作は管理画面のキャンペーン一覧から行い、複数のキャンペーンをまとめて移すこともできます。全体の流れは図2のとおりです。

図2:移行ツールを使ったデマンドジェネレーション移行の7ステップ
図2:移行ツールを使ったデマンドジェネレーション移行の7ステップ

手順1〜4:対象を絞り込んで移行を実行する

まず[キャンペーン]メニューから[キャンペーン]を開き、表の上にあるフィルタから[属性]→[キャンペーン タイプ]を選び、「ディスプレイ」にチェックして[適用]します。表示されたディスプレイキャンペーンのうち、移行するものにチェックを入れ、[編集]プルダウンから[デマンド ジェネレーションにアップグレード]を選択します。確認画面では、設定と学習内容が新しいキャンペーンに移ること、予算は移るが移行当日にすでに使った費用は考慮されないことが表示されます。内容を確認して[適用]をクリックすれば完了です。処理には数分かかることがあります。

一度に移せるキャンペーン数に上限は明示されていませんが、Googleは100個を超えるキャンペーンを一度に移行することは推奨していません。削除済みのキャンペーンは移行対象外で、一時停止中や有効なキャンペーンは最近の費用の有無によって対象になるかが決まります。元のステータスは引き継がれ、停止中なら停止中のまま移ります。

手順5〜6:結果を確認し、広告審査に備える

移行後は[ツール]→[一括操作]の履歴から「変更されたキャンペーンを表示」で結果を確認します。移行されたキャンペーンはタイプがデマンドジェネレーションになり、名前は「元のキャンペーン名+2」、移行日付きのラベルが付きます。社内のレポートや命名規則に合わせて、名前は早めに整えておくと集計ミスを防げます。

見落としやすいのが広告審査です。移行方法にかかわらず、移行後の広告は新規作成の広告と見なされ、審査を受け直します。不承認になった場合は再審査を申請できますが、審査待ちの間は配信量が落ちる可能性があります。セールやキャンペーン開始直前の移行は避け、余裕を持って実施しましょう。

💡手順でつまずかないコツ💡

  • 元キャンペーンを編集したら4時間以上空けてから移行する
  • 移行後の名前は「元の名前+2」。命名規則とレポートのフィルタを先に更新しておく
  • 広告は新規扱いで再審査。大型施策の直前は避け、平日の早い時間に実施する

移行後に見直す5つの設定:チャネル・入札・オーディエンス・素材・計測

移行直後は「元のディスプレイと同じ動き」を再現するのが目的です。成果が安定してから、デマンドジェネレーションならではの機能を段階的に試します。ここでは、見直しの優先度が高い5項目を順に解説します。

1. チャネルコントロール:最初はGDNのみから

チャネルコントロールは広告グループ単位で設定します。「すべてのGoogleチャネル」を選ぶか、「チャネルを選択」でYouTube(インストリーム、インフィード、ショート)、Discover、Gmail、マップ、Googleディスプレイネットワークから選べます。Googleの移行ガイドでは、設定を正しく引き継ぐためにチャネルコントロールをGDNのみにすることが推奨されています。移行直後はGDNのみで旧キャンペーンの成果を再現し、安定してからGmailやDiscover、YouTubeを足していく順番が無難です。なお、マップへの配信にはアカウントで住所表示アセット(系列以外)が有効になっている必要があります。

2. 入札戦略と予算:変更は小さく、間隔を空ける

Googleの移行ガイドでは、入札単価の変更は±15%以内にとどめ、次の変更まで約1週間様子を見ることが推奨されています。Googleの実務ガイド(Accelerate with Google)では、週5〜10%、最大でも15%の調整が目安とされています。予算の目安は、最大化系の入札戦略なら日予算1万円以上、目標コンバージョン単価などの目標系なら目標CPAの10倍以上です。手動CPCから移る場合は、まず目標クリック単価かクリック数の最大化で旧設定に近い状態を作り、コンバージョンが貯まってから目標CPAへ切り替える二段階の進め方が安全です。

3. オーディエンス:類似セグメントは新しい広告グループで試す

移行したキャンペーンには、類似セグメントなどの新しいオーディエンスを直接追加できません。Googleは、新しい広告グループを作って設定することを推奨しています。まずは既存と同じオーディエンスで成果を再現し、次に類似セグメントの広告グループを追加して比較しましょう。新規顧客の獲得を重視する場合は、見込み客向けのキャンペーンで最適化されたターゲティングを有効にし、自社のファーストパーティリストをシグナルとして与えるのが基本です。

4. クリエイティブ:縦・正方形・横の3比率をそろえる

デマンドジェネレーションはチャネルごとに表示される比率が異なるため、素材の不足がそのまま配信機会の損失になります。Googleの実務ガイドでは、キャンペーンごとに縦長・正方形・横長の画像を各3枚以上、動画も各比率1本以上用意することが推奨されています。仕様はヘルプによると、横長画像(1.91:1)は推奨1,200×628px、正方形(1:1)は1,200×1,200px、縦長(4:5)は960×1,200px、ロゴ(1:1)は1,200×1,200pxです。見出しは半角40文字(全角20文字)までで最大5個、そのうち少なくとも1つは半角30文字(全角15文字)以内にしないとGDNで配信できない点に注意してください。説明文は半角90文字(全角45文字)までで最大5個、推奨は3個です。動画は10〜60秒が推奨です。

素材を停止するときは、配信から14日以上経ち、かつ成果が低いものに限ります。早く止めすぎると、学習に必要なデータが集まらないまま判断することになります。

5. 計測:レポートとビュースルーCVの変化に備える

移行後はプレースメントレポートが「広告が表示された場所」レポートに置き換わり、チャネル別レポートが使えるようになります。測定面では、コンバージョンリフトとデマンドジェネレーションのA/Bテストに対応する一方、GDNのデマンドジェネレーションではブランドリフトと検索リフトが使えません。ブランド認知の指標をリフト調査で追ってきた企業は、代替の評価方法(指名検索数の推移や、デマンドジェネレーションで提供されている「アトリビューションに基づくブランド検索」など)を検討しておきましょう。

また、海外の業界メディア(Common Thread Collective)は、2026年10月にデマンドジェネレーション内のディスプレイ広告でビュースルーコンバージョンの定義が変わり、数値が自動的に増えると報告しています。Googleのヘルプ側でも最新の定義を確認したうえで、移行前のビュースルーCVを書き出して基準値を残し、入札の最適化対象(メインのコンバージョン列)にビュースルーを含めていないかを確認しておくと、見かけ上の改善に惑わされません。Googleの移行ガイドでは、コンバージョンのアトリビューション期間を28日より長く設定することも推奨されています。

移行後の運用で使える数値目安

移行後の評価や調整を「感覚」で行うと、学習中のブレに反応して設定をいじりすぎてしまいます。Googleのヘルプと実務ガイドで示されている数値を、図3にまとめました。運用ルールとして社内で共有しておくと、担当者が変わっても判断がぶれません。

図3:移行後の運用で押さえる数値目安(Google広告ヘルプ、Accelerate with Googleをもとに作成)
図3:移行後の運用で押さえる数値目安(Google広告ヘルプ、Accelerate with Googleをもとに作成)

とくに重要なのが評価のタイミングです。Googleの実務ガイドでは、コンバージョンが50件貯まるまで成果の判断を待つよう推奨されています。また、過去30日のコンバージョンが30件未満の広告グループは統合を検討し、見込み客向けの広告グループはまとめる、分けるのはリマーケティングや予算を厳密に分けたい場合に限る、という構成が推奨されています。ディスプレイ時代に細かく分けていたアカウントほど、移行後に統合を進める余地があります。

Googleによると、ここで紹介したようなベストプラクティス(データの強化、目標に合った入札、クリエイティブの充実、オーディエンス設定など)のうち3つ以上を取り入れた広告主は、平均でコンバージョンが40%以上、コンバージョン値が30%以上増えたとされています(Google社内データ)。データの強化では、Googleタグゲートウェイの利用や、オフラインデータのインポート時に複数の識別子を含めることが挙げられています。

💡運用ルールにしておきたい3つの数字💡

  • ±15%:入札・予算の1回あたりの変更上限。変更後は約1週間待つ
  • 50件:コンバージョンがこの件数に届くまで評価を急がない
  • 14日:素材を止めるのは配信14日以上かつ成果が低い場合だけ

よくある失敗例と対策

移行は操作自体は簡単ですが、運用の進め方を誤ると成果が落ちたように見えることがあります。現場で起こりやすい失敗と対策を整理します。

失敗1:移行直後に全チャネルへ広げてしまう

移行と同時に「すべてのGoogleチャネル」に切り替えると、配信面が一気に変わり、旧キャンペーンとの比較ができなくなります。CPAが変わっても、その原因が移行なのか配信面の拡大なのか判別できません。対策は、移行直後はGDNのみで2〜3週間ほど運用して成果を再現し、その後にGmailやDiscoverを追加して差分を確認することです。チャネル別レポートで面ごとのCPAを見ながら広げていきましょう。

失敗2:学習中に入札と予算を何度も変える

移行後の数日はCPAが揺れやすく、慌てて目標CPAを下げたり予算を半分にしたりしがちです。大きな変更は学習をやり直させ、かえって成果を悪化させます。対策は、変更幅を±15%以内、変更間隔を約1週間にするルールを決め、変更履歴を記録しておくことです。

失敗3:広告審査を見込まずに移行する

移行後の広告は新規扱いで審査されるため、セール初日や新商品の発売日に合わせて移行すると、審査中に配信が伸びない事態が起こり得ます。対策は、重要な施策の1〜2週間前までに移行を終えておくことです。不承認が出た場合に備えて、薬機法や景品表示法に関わる表現を事前に点検しておくと安心です。

失敗4:自動移行を待って準備をしない

自動移行では広告主の操作は不要ですが、移行を止める設定が残っていれば、想定外の形で設定が変わる可能性があります。また、移行のタイミングを自社で選べません。繁忙期に自動移行が重なるリスクを避けるためにも、閑散期のうちに自社で移行を済ませるのがおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q1. デマンドジェネレーションに移行すると、GDNだけに配信することはできなくなりますか?
A. できます。チャネルコントロールで「Googleディスプレイネットワーク」だけを選べば、GDN専用の配信が可能です。Googleも、移行直後はGDNのみに設定して成果を再現することを推奨しています。

Q2. 移行するとこれまでの実績データは消えますか?
A. 消えません。元のディスプレイキャンペーンは「削除済み」になりますが、レポート用に最長5年間アカウントに残ります。また、移行ツールを使えば過去42日分の実績が新しいキャンペーンの学習に引き継がれます。

Q3. 移行したキャンペーンを元のディスプレイキャンペーンに戻せますか?

A. 戻せません。主要なキャンペーンを移す前に、影響の小さいキャンペーンで一度試し、管理画面の表示やレポートの変化を確認しておくと安心です。

Q4. 手動CPCで運用しているキャンペーンはどうすればよいですか?
A. デマンドジェネレーションは個別クリック単価に対応していないため、目標クリック単価やクリック数の最大化、目標コンバージョン単価などに切り替えます。コンバージョンが少ない場合は、まずクリック系の入札戦略で配信を安定させ、データが貯まってから目標CPAへ移る二段階の方法が現実的です。

Q5. 移行はいつまでに終わらせればよいですか?
A. 自動移行の具体的な日付は本稿執筆時点で公表されておらず、Googleは移行全体が2027年に完了する見込みとしています。ただし、新規のディスプレイ単独キャンペーンは今後作成できなくなるため、閑散期を選んで早めに自社で移行するのがおすすめです。

まとめ:自動移行を待たず、計画的に移行しよう

Googleディスプレイ広告のデマンドジェネレーションへの統合は、2026年6月から移行ツールの段階提供が始まり、2027年にかけて進みます。GDNへの配信自体は続けられるため、慌てる必要はありませんが、自動移行を待つと移行のタイミングを選べず、対応していない設定が想定外の形で変わる可能性があります。

実務としては、①移行前チェックリストで対応していない設定を外す、②移行ツールで実績を引き継いで移す、③チャネルコントロールをGDNのみにして成果を再現する、④入札・予算は±15%以内・約1週間おきに調整する、⑤安定後に類似セグメントやGmail・Discover・YouTubeへ広げる、の順番で進めるのが確実です。移行をきっかけにアカウント構造と計測を整理すれば、ディスプレイ時代より広い面で成果を伸ばす土台ができます。

参照元リンクもご覧ください。

•     Google広告ヘルプ「Googleディスプレイ広告キャンペーンをデマンドジェネレーションに移行する」:https://support.google.com/google-ads/answer/17051545?hl=ja
•     Google広告ヘルプ「デマンドジェネレーションキャンペーンの仕様とフォーマットの要件」:https://support.google.com/google-ads/answer/17091672?hl=ja
•     Google広告ヘルプ「About channel controls(チャネルコントロール)」:https://support.google.com/google-ads/answer/15973205
•     Google公式ブログ(The Keyword):ディスプレイ広告のデマンドジェネレーション統合の発表(2026年5月26日):https://blog.google/products/ads-commerce/google-display-ads-demand-gen/
•     Google公式ブログ(The Keyword):Demand Gen Drop(2026年9月):https://blog.google/products/ads-commerce/demand-gen-drop-september-2026/
•     Accelerate with Google「デマンドジェネレーション キャンペーンのベストプラクティス」:https://business.google.com/jp/accelerate/resources/articles/best-practices-for-high-performing-demand-gen-campaigns/
•     Search Engine Journal「Google Is Retiring Standalone Display Campaigns In Favor Of Demand Gen」:https://www.searchenginejournal.com/google-is-retiring-standalone-display-campaigns-in-favor-of-demand-gen/575889/
•     Common Thread Collective「Every Google Ads Change in 2026」:https://commonthreadco.com/blogs/coachs-corner/google-ads-changes-2026 

当社では、Googleディスプレイ広告の広告運用から業種に合ったWebマーケティング、SNSマーケティング戦略、プランニング、コンサルティングも行っています。下記よりお問合せください。

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