ネットとグロスの関係性

今回は、広告業界でよく聞かれる「ネット」と「グロス」について詳しく紹介していきたいと思います。

インターネット広告の提案や運用をする際には、ネット金額やグロス金額という言葉が頻繁に飛び交います。そもそも、これらの言葉はどのような意味なのでしょうか。

 

ネットとグロスの概要

ネットとは、「正味の、実質の」という意味の英単語です。この正味とは、手数料(利益)を乗せていない金額を意味します。つまり、ネット金額とは「商品の原価(仕入れ金額)」を指します。

グロスとは、「総体の、総額の、税込みの」という意味の英単語です。この総体とは、手数料(利益)を乗せた総額を意味します。つまり、グロス金額とは「販売手数料込みの売価(販売金額)」を指します。

ネット

2018年10月15日

グロス

2018年10月12日

 

ネットとグロスの違い

関係性をわかりやすくするために、以下の図を用意しました。

ネットとグロス図形

ネット金額とは、仕入れ金額のことです。そして、ネット金額にマージン(手数料)を加算したものがグロス金額となります。つまり、グロス金額とはお客様への販売金額のことを指します。

 

ケーススタディ~ネットとグロスの違い~

ネットとグロスの違いを理解するために、ケーススタディで見てみましょう。

広告代理店B社は、クライアントC社に対して100万円の広告メニューを提案しました。その際、B社はメディアA社より80万円の広告メニューを仕入れて、プラニングを行いました。この場合、ネット金額とグロス金額はいくらになるでしょうか。

ケーススタディ~ネットとグロスの違い~

答えは、ネット金額は80万円となり、それにマージン(手数料=利益)を加算した100万円がグロス金額となります。つまり、広告代理店B社は、この広告実施により100万円の売上と20万円の利益を獲得したことを表します。ネットとグロスを捉え間違えてしまうと、会社の損益に影響を与えることになりますので、違いをしっかりと理解しましょう。

 

利益設定方法の違い

利益設定には、2通りの基準があります。どちらの基準で利益を設定するかにより、得られる利益額に差が発生しますので、明確に違いを理解しましょう。

 

ネット建て

ネット建てとは、ネット金額(原価)に対して利益をとるときの計算方法のこと。ビジネス用語としては、内掛けと呼ばれる利益設定方法です。

ネット建ての計算方法は以下の通り。

 

【ネット×(1+マージン率)=グロス】

ネット100万円×(1+マージン率20%(ネットに対する利益率20%))=グロス120万円

より詳しく記述すると以下の通り。
=ネット100万円×1.2(120%=1.2)
=120万円

 

グロス建て

グロス建てとは、グロス金額(売価)に対して利益を取るときの計算方法のこと。ビジネス用語としては、外掛けと呼ばれる利益設定方法です。

グロス建ての計算方法は以下の通り。

 

【ネット÷(1-マージン率)=グロス】

ネット100万円÷(1-マージン率20%)=グロス125万円

より分かりやすく記述すると以下の通り。
ネット100万円÷(1-マージン率20%)
=ネット100万円÷0.8
=グロス125万円

上記いずれの場合においても、マージン率は20%ですが得られる利益額に差が生じます。いずれの利益設定方法を基準とするかにより、獲得できる利益額が異なるため注意が必要。

 

まとめ

ネットとグロスの概念は、インターネット広告取引において非常に重要な要素の一つです。業務において、ネット・グロスという言葉が使われていても、どちらを基準にするかによっては変化が生じますので、しっかりと確認するようにしましょう。




ABOUTこの記事をかいた人

Ryu

syncADの編集担当。インターネット総合広告代理店、株式会社アドスタイルにて営業・人事を経験。現在は、メディア担当として社内研修やsyncADの運営を行っています。心理学や哲学が好きなことから、消費者マーケ記事や哲学的考察記事に飛びつきます。投稿する内容には、心理学的見地からの解説もしてみたいと思っております。